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雪山でスキーはもう古い?

冬のリゾートの楽しみはスキーやスノボだけじゃない。雪上ポロに雪上ゴルフなど、新感覚スポーツが続々登場

2009年12月29日(火)11時00分
サナ・バトラー

 ウインタースポーツを愛する人々は寒さに目がない。スキーヤーやスノーボーダーはパウダースノーに目を輝かせ、スケーターや穴釣りファンは、毎日のように氷点下で過ごす時間を楽しんでいる。

 そうじゃない人は、ひたすら雪解けを待つだけ? いや、最近は冬の行楽地でもスキーをしない人向けの楽しみを提供する場所が増えている。「ゲストのうち、スキーをする人は半分ほど。すべての客を満足させるため、さまざまな選択肢を用意することは重要だ。特に家族連れは各自が違う興味を持っている」と、スイスの高級リゾート地サンモリッツの観光局で働くセーラ・ロロッフは言う。

 サンモリッツでは1月28日から4日間、凍結したサンモリッツ湖で荒々しい馬と選手がボールを追っ掛ける雪上ポロの世界大会を開催する。乗馬好きは雪上で行われる馬の障害物競技や、サラブレッドのレースも楽しめる。

 さらに雪上ゴルフという選択肢もある。プレーヤーは雪に覆われた9ホールで、雪の中でも識別できる大きめの赤いボールで、通常より大きめのカップを目指す。フェアウエーの雪は入念に「手入れ」され、ラフは砂ではなくパウダースノーといった具合だ。スイスではサンモリッツだけでなく、シルス、ツオツ、サメダンといった地域でも雪上ゴルフが楽しめる。

 サンモリッツでもっと普通の旅を楽しみたい人は、高級ショッピングもできるし、オリンピックで使われた「オリンピア・ボブ・ラン」という天然ボブスレーコースで75秒の高速滑降を体験することもできる。

氷上でポルシェに試乗を

 さらに新しい挑戦を求める人は、オーストリア南部のワイセンゼー湖で行われるアイスゴルフ・トーナメントにトライしてはどうだろう。ただし参加するには、公式ハンディキャップが45以下でなければならない。

 ボールが転がるのを止めるため、コースは薄く固めた雪の層で幾重にも覆われている。「大会の前後には一般の人も無料でアイスゴルフを体験できる」と、ワイセンゼー観光局のアルノ・クロンホファーは言う。

 一方、スイス中部のインターラーケンにあるビクトリア・ユングフラウ・グランドホテルが提供しているのは冬のスカイダイビング。さらに大胆な人は、プラスチック製の透明な巨大ボールに入り、雪に覆われた丘を転がり落ちる極限スポーツ、ゾーブも楽しめる。

 時には熱狂的なスキーヤーだって、スキー以外の遊びを強いられる場合もある。スウェーデン中部のスキーリゾート、オーレでは先シーズンに1万7000人分のリフトチケットが完売する日があった。でもホテルに滞在していたのは3万2000人。「つまり1万5000人は滑れなかった」と、同地で多様なレジャープランを提供しているキャンプ・オーレ社のトニー・ウォーレス社長は言う。

 そんな場合はどうしたらいいのか。キャンプ・オーレは凍った湖の上で、ポルシェやランボルギーニのスポーツカーに試乗できるプランを用意している。

 あるいは自然の洞窟や銅山跡を探検することもできるし、リフトよりスリリングな「ジップライン」を体験することもできる。これは高さ64メートルに張られたケーブルにワイヤ1本でぶら下がり、森林の上空を最高時速113キロで走り抜ける乗り物だ。
 これならスリルと寒さを愛するスキーヤーも心引かれるかも。

[2009年11月25日号掲載]

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