最新記事

女性

結婚運は学歴で決まる

大卒のほうが幸せな結婚ができる確率が高い?

2010年4月5日(月)14時58分
パット・ウィンガート、バーバラ・カントロウィッツ

 賢い女性は無知なふりをして理想の男性を捕まえるもの──そんなふうに思われていたのは遠い昔ではない。アメリカで大学に進学する女性の数が男性を上回る今も、高学歴の女性は恋愛で損をするという見方は根強い。「教育と結婚の関係については多くの誤解がある」とペンシルベニア大学経営大学院の経済学者ベッツィー・スティーブンソンは言う。

 彼女は同僚と1950年から2008年までの全米の結婚に関するデータを分析。その結果、晩婚あるいは結婚しない高学歴の女性が減っていることが分かった。大卒の白人女性のうち、40歳までに結婚する人の割合は50年には75%に満たなかったが(高卒者は90%)、今は86%に上る(同88%)。 50年代に最も結婚する率が高かったのは高校中退者(93%)だが、今は高校を卒業していない女性より大卒者のほうが結婚する率が高い(81%対86%)という。

 過去50年間で結婚に対する考えが大きく変わったことも、こうした傾向の背景にあるだろう。「50年代の男性は、若くして結婚する余裕があった。でも彼らが求めたのは対等な女性ではなく、自分を仰ぎ見てくれる女性だった」と、エバーグリーン州立大学(ワシントン州)の歴史学者ステファニー・クーンツは言う。

何が幸せかを理解する

 社会学者ミラ・コマロフスキーが46年に発表した研究によると、当時の女子大生の40%がデート中に無知なふりをしたことがあると答えたという。「今は知性や業績を隠さなければならないと思う女性は少ない」と、クーンツは語る。

 スティーブンソンの研究によれば、40歳までに結婚した現代の大卒女性は、他のグループの女性に比べて離婚率が低く、収入に関係なく結婚を「幸せ」と表現する割合も高い。

 大卒カップルは、結婚に対して経済的安定よりもパートナーシップや愛情、相性の良さを求める傾向が強い。現代の大卒者のうち、結婚する一番の理由として経済的安定を挙げた人はわずか6%で(大学を卒業していない人の場合は20%)、高学歴の女性は夫の稼ぎよりも子育てや家事に協力的かどうかを重視するという。

 一方、40歳の時点で結婚していなくても、結婚する意思のある大卒女性は高卒女性に比べて「10年以内に結婚する可能性は2倍近い」とスティーブンソンは言う。

 若い女性に大学進学を勧めるなら、メリットの1つにこう付け加えるのもいいだろう。幸せな結婚をする可能性が高まる、と。 

[2010年3月 3日号掲載]

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独海運ハパックロイド、イスラエルのZIMを42億ド

ワールド

暗号資産レンディングのネクソが米国事業に再参入、バ

ワールド

EU主権強化へ各国は妥協必要、国益の影に隠れるべき

ワールド

ゼレンスキー氏、ロシアが大規模攻撃準備と警告 和平
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したスーツドレスの「開放的すぎる」着こなしとは?
  • 2
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 6
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 7
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 8
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 9
    フロリダのディズニーを敬遠する動きが拡大、なぜ? …
  • 10
    アメリカが警告を発する「チクングニアウイルス」と…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 7
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 10
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中