最新記事
宇宙

9月23日に大量の隕石が地球に接近していた...NASAは衝突可能性のある隕石をどこまで追えている?

NASA Tracking Bus-Sized Asteroid Approaching Earth Today

2025年9月24日(水)17時55分
スー・キム

地球近傍天体(NEO)とは?

小惑星とは、およそ46億年前に太陽系が形成された際に残された、小さな岩石質の天体を指す。これらは主に火星と木星の軌道の間に位置する「小惑星帯」と呼ばれる領域に集中して存在している。

そして、いわゆる「地球近傍天体(NEO)」とは、軌道が太陽から約1億9300万キロメートル以内にまで接近する小惑星を指す。


今年2月、CNEOSのデータにより、「2024 YR4」と呼ばれる小惑星が2032年に地球に衝突する確率は3.1%であると発表された。当時のNASAによると、「このサイズ以上の天体としては、NASAがこれまでに記録した中で最も高い衝突確率」だった。

その後の観測により、NASAは「この天体が2032年はもちろん、それ以降も地球に重大な衝突リスクをもたらすことはない」と結論づけた。

JPLの専門家たちはそれ以来、2032年12月22日に「2024 YR4」の位置の予測精度をおよそ20%向上させた。「結果、この小惑星が月に衝突する確率は3.8%から4.3%へとわずかに上昇した」とNASAは述べたが、「仮に衝突が起きたとしても、月の軌道に影響を与えることはない」ともしている。

「小惑星2024 YR4は現在、宇宙望遠鏡でも地上望遠鏡でも観測できないほど遠くに位置している。NASAは、同小惑星が太陽の周回軌道によって再び地球近傍に戻ってくる2028年に、再度の観測を行う予定だ」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 9
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 10
    【クイズ】世界で最も1人当たりの「ワイン消費量」が…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中