トランプやマスクが目指す「人類の火星到達」の本当の実現度...彼らが見落とす宇宙旅行の「現実」とは?

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2025年5月15日(木)17時10分
ジョシュア・レット・ミラー(本誌調査報道担当)

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アルテミス2のロケットのブースター(24年11月、ケネディ宇宙センター) NASA/GLENN BENSON

「火星探査機として見るなら......スターシップには成功した部分もそうでない部分もある」と、インピーは本誌に語った。「学ぶべきことは多く、人間を危険な旅に送り出すまでには、何十もの実演やテストを行わなければならない。トランプの大統領在任中に人類が火星に行く見込みはない。絶対にあり得ない」

たとえ28年12月に有人探査機を打ち上げたとしても、トランプがホワイトハウスを去る翌29年1月までには火星に到達しない。


トランプとマスクとの親密な関係を考えるなら、在任中に火星探査を成功させるという大統領の発言は「驚き」だと、インピーは言う。

「それが不可能なことを、マスクはよく分かっている。株価を上げておくために話を盛るが、彼は現実を理解している。何しろ大学院で物理を専攻し、ロケット科学の専門家でもあるのだから」

25年9月に予定されていた有人月周回ミッション「アルテミス2」が26年4月に延期されたことを踏まえ、NASAは月面探査の再開を「非常に慎重に進めている」と、インピーは語る。最後に有人月面探査を行ったのは1972年のアポロ17号だ。

「地球から月までの距離がおよそ38万キロなのに対し、火星は最接近時でも約5630万キロ。100倍以上の距離がある。最小限の燃料で火星に到達しようとすると、約4億230万キロの軌道を飛行することになる」

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