<玩具は国産品で代替できず値上げしかない――トイザらス元CEOもトランプ関税によりアメリカの小売業が置かれた状況を分析>
ドナルド・トランプ大統領の高関税政策を受けて、アメリカでは小売り大手ウォルマートが5月15日、一部商品を値上げする方針を表明した。同日、玩具店チェーンのトイザらスのジェラルド・L・ストーチ元CEOもCNNの取材に対し、この動きに多くの小売業者が追随するだろうと述べた。
ウォルマートのダグラス・マクミロンCEOは15日、「(トランプ政権が輸入品に課した)関税の規模の大きさを受けて」、一部商品の価格を5月中に値上げすると明らかにした。
ウォルマートによれば、同社が全米に展開する4600店を超えるリアル店舗とネットストアでは、アメリカの全世帯の90%が買い物をしているという。多くのアメリカ人の生活に影響を与えるのは必至だ。
とりわけ問題になるのは、貿易戦争の最大の相手国である中国からの輸入に対する関税だ。トランプは145%の関税を課すとしていたが、交渉の末の5月12日、90日間は相互に追加関税を引き下げることで合意した。それでも中国製品への関税率は30%だ。
輸入品にこうした関税がかかれば、アメリカ人の生活費が上昇するのは避けられないと専門家は指摘する。関税措置についてトランプは、「多少の痛み」は伴うかも知れないが、長い目で見れば「それに見合った価値はある」と自己弁護してきた。
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