トランプやマスクが目指す「人類の火星到達」の本当の実現度...彼らが見落とす宇宙旅行の「現実」とは?

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2025年5月15日(木)17時10分
ジョシュア・レット・ミラー(本誌調査報道担当)

ミッション達成は中国が先?

「(マスクとトランプの)関係は、NASAの資金確保にとって有益なものになるだろう」と、ネルソンは記者団に語った。「私はポジティブに捉えている」

マスクがDOGEのトップにいることがNASAにどのような影響を及ぼすかについては、推測を語ることはしなかったが、スペースXに関しては「結果が全てを語る」と強調した。「ISSへの商業乗員と商業貨物の輸送に関して彼らの実績を見てほしい。この(スペースXとNASAの)関係は今後も続くと考える理由は十分にある」


アイザックマンは2月にX(旧ツイッター)の投稿で、火星の高解像度写真を添えて宇宙への情熱を存分に語った。「こうした写真を見ていると、未来に対してエネルギーが湧き出てくる。人類を他の惑星に送ることにどれほど深い意味があるか、人々に理解してもらうことがとても重要だ」

人類を他の惑星に送る準備を通じて、宇宙における推進力や居住性、発電などさまざまな分野で画期的な技術が開発されると、アイザックマンは主張した。

「これらの進歩は、太陽系全体でより安く、より頻繁に、有人およびロボット探査のミッションを可能にする基盤を築き、世界を変える発見を加速する原動力になるだろう。私たちが獲得する先駆的な科学と技術と知識は、経済的に、技術的に、社会的に、地球上の全人類の生活に恩恵をもたらすだろう」

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