最新記事
絶滅種

「マンモスの毛」を持つマウスを見よ!絶滅種復活は現実になるか?

A Mammoth Breakthrough

2025年3月25日(火)15時00分
イアン・ランドル(科学担当)

コロッサルの研究チームが使ったノックアウトと呼ばれる遺伝子操作(特定の遺伝子の機能をわざと欠損させて、その遺伝子の役割を研究する手法)によって、マウスの体毛を長くし、密度を濃くし、ウエーブをかけられることは既に知られている。また、マウスの毛を黄色くする遺伝子の改変も既に知られていると、英シェフィールド大学のビクトリア・ハーリッジ講師(進化生物学)は指摘する。

「こうした操作の結果、さまざまな毛質のケナガマウスが生まれたことは、なんら驚きではない。これまでにも研究機関やブリーダーによって何度も作製されてきた」と、ハーリッジは言う。


「マンモスは、単に毛皮をまとったゾウではない。マウスの遺伝子については多くのことが知られているが、マンモスやゾウの遺伝子はそこまで分かっていない。ゾウが北極圏での生息に適した形質を得るためには、ゲノムのどの部分が決定的に重要なのか、まだ分かっていないのだ」

英オックスフォード・ブルックス大学の進化生物学者サード・アリフ講師も同じ考えだ。「絶滅種の復活なんて、まだまだ先の話だろう。ゾウとマンモスのゲノムは96.4%同じと考えられているが、まだ検討しなければならないDNA配列の改変が最大で1300万ほどある」と、アリフは語る。「外見にはっきり表れていないマンモスの寒冷適応表現型を、マウスに見いだす方法も明らかになっていない」

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米太陽光発電設備、25年は設置減少 トランプ氏政策

ワールド

イスラエルはレバノン攻撃停止すべき、不安定化を助長

ビジネス

アマゾン傘下ズークス、自動運転試験を全米10都市へ

ワールド

原油先物下落、トランプ氏発言で供給の長期混乱懸念後
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 6
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 7
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 8
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中