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技術力×体験型教育で「未来を変える」...日本シームが目指す、廃プラ再資源化が「あたりまえ」の社会

2025年11月20日(木)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

日本シームのペットボトルキャップのアップサイクル体験の様子

ペットボトルキャップのアップサイクル体験の様子

循環型社会についての「国際フォーラム」も開催

体験会は2024年3月に埼玉県資源循環推進課と浦和レッズが連携したイベント「サーキュラーエコノミー体験ブース」にて開催されて以降、小中学校の長期休暇期間に合わせて実施される同社のオープンファクトリーで行われており、自治体や企業、学校からの要請を受けて実施機会も広がっている。

第1回のオープンファクトリーには定員30人に対して41人が参加。第3回では高校生以上を対象に大型粉砕機のデモを実施し、「自分にもできることがあるはずだ」と語る大学生たちの姿に、同社の社員たちは強く励まされたという。

第4回には、環境問題に取り組む現役大学生を交えたパネルディスカッションを開催。サーキュラーエコノミー実現に向けた手法や若い世代の環境意識について議論を深め、企業の知見と若い世代の視点を掛け合わせる新たな試みにも挑戦した。

「技術革新」「意識改革」そして「現場から得た知見の共有」、これら3つが一体となった取り組みは、長年にわたり日本のリサイクル現場をリードしてきた日本シームだからこそできるものだろう。

同社では今後も、学校や自治体との連携をさらに強化し、小中学校への出張授業を拡充するという。

また、2026年には「サーキュラーエコノミー研究センター」の設立を予定。より高度な実証実験を行うほか、高校・大学との連携授業や地域プロジェクトを通じて次世代の環境リーダー育成の拠点とすることを目指す。

さらに、同社は廃プラスチックの再資源化を日本でも加速させるべく「クローズドループ・リサイクルフォーラム実行委員会」を発足。政府・産業界・研究機関の連携を促すのが目的で、今年11月25日、26日には初の国際フォーラム「Closed Loop Recycle Forum 2025」を開催する(日本シームは後援)。フォーラムでは、欧州の先進事例を紹介しながら、日本での循環型経済の実装に向けた議論の場を生み出すという。

そして長期的には、2035年までに日本のプラスチックのマテリアルリサイクル率を現在の20%台から30%以上に押し上げるのが同社の目標だ。

技術革新と意識変革、その両輪を動かす日本シームの活動は、リサイクルを「誰かの仕事」から「自分事」へと変えていく。その姿勢こそが、循環型社会への扉を開く鍵となるだろう。

◇ ◇ ◇


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