障がい者のアート活動を「仕事」に変える?...三井不動産ホテルマネジメントの企画展の「本当の意義」
作品制作の様子
<「障がい者アート」に触れる場を多くの人々に提供するのと同時に、アーティストの自立や創作活動の持続可能性を支援する>
日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。
私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
日本全国で数十軒のホテルを運営する株式会社三井不動産ホテルマネジメントは、自社の資産であり強みである全国的なネットワークをいかし、まだ日本では認知度の低い「障がい者のアート活動」を支援する取り組みを実施。多くの人々がこうした作品に接する機会を創出すべく、自社のホテルを使った企画展を各地で開催している。
障がい者アートに触れる機会を提供し、アーティストの自立を支援
障がいのある人の手によって制作された芸術作品は、その芸術的価値の高さや、障がいのある人への理解を深め、共生社会の実現に貢献するものとして、昨今注目を集めている。だが、日本では作品発表や鑑賞の機会はまだまだ少なく、海外に比べて認知度が低いのが現状だ。
そうした実態を社会的な課題と考えた三井不動産ホテルマネジメントは、2021年から障がいのある人のアート展示・販売を行う企画展を開始した。自社が運営するホテルのロビーを会場とし、宿泊者に限らず、誰もが無料で自由に入場することができるイベントとなっている。
「全国にホテルを展開する当社の強みを活かして、日本各地で活躍するアーティストの才能を地域資源として発掘・発信し、『障がい者アートに触れる機会』を提供しようと考えました」と、この企画展を実施する同社サスティナビリティ推進室 村田理史氏は語る。

展示は、2021年の三井ガーデンホテル銀座プレミアでの第1回展以来、全国各地で開催されており、2022年の来場者数は4会場で2万2000人に達するなど、着実に認知度と人気を伸ばしている。
2023年度は銀座、金沢、京都、大阪、日本橋の5カ所で計81日間、2024年度は東京、金沢、京都2カ所、千葉の計5カ所で計116日間開催しており、今年度は岡山、仙台、金沢、京都の4カ所で計254日間の開催を予定。今年度末時点では、累計18回の展示が開催される見込みだ。
これまでの展示作品数は計507点、参加作者数は205人(開催地に住む作者が70人)にのぼり、販売作品数は44点に達している。
展示作品の販売代金はすべて、障がい者施設支援を行う一般社団法人グループハッピースマイルを通じてアーティストの所属施設へ還元されており、アーティストの自立や創作活動の持続可能性を支援することにも繋がっている。
作品の販売総額は、2023年の7万6500円から、2024年には28万4400円と増加。今年は10月時点で57万2000円にのぼる。特に4月に開催された岡山での展覧会は、参加施設数39件、展示作品数は112点と過去最大規模に。販売金額も40万円を超えた。
これらが作者に還元されることは、「社会とのつながり」として作者の環境や行動に変化を及ぼし、「自立」への一歩に貢献する可能性がある。
2023年度に都内で行われた展示では、来場者の目に留まった作品が大手レストランチェーンのランチョンマットやコースターのデザインに採用されるなど、新たなビジネスが生まれる場にもなっている。
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