衝撃が走った「さつまいも危機」...農業と食文化を支える霧島酒造「イモテラス」の苗づくり改革
「腐り」を防ぐ「苗」が焼酎を救う

イモテラスでは、基腐病の拡大防止に向けた健全な苗の生産に取り組んでおり、なかでも注目されるのが「茎頂培養苗」と呼ばれる技術だ。
病気の影響を受けにくい芽の先端(茎頂)から苗を育てることで、より強く健康なさつまいもを育成できる。
芋焼酎の原料として代表的な品種「黄金千貫」「紫優」「みちしずく」などの苗をこの技術で育て、地域農家へと供給する。施設全体では最大470万本の苗(切り苗換算)の生産能力を持つという。
施設名「イモテラス」には、日本書紀などにおいて太陽神として知られる天照大神(あまてらすおおみかみ)になぞらえ、さつまいもの未来を照らす存在でありたいという想いが込められている。
同施設のロゴには、輝くさつまいもと力強い苗が描かれ、未来への希望が象徴されている。
イモテラスでは、さつまいもの収穫期後には工場でさつまいもの選別工程に従事する人々が苗の増殖作業を担う。これにより、地域雇用の創出にもつながっているわけだ。

また、イモテラスには研究棟が併設されており、栽培に関わる状況の把握や作業の省力化、新品種の研究など、生産農家に役立つ活動を継続的に進めている。
2023年に発売した芋焼酎「KIRISHIMA No.8」は、華やかな香りを生み出す全く新しい品種「霧N8-1」を自社単独で育成した成果として生まれた商品だ。
同施設は、こうした新商品の創出につながる研究開発拠点としての期待も大きい。
2024年度には、原料の集荷量が計画を上回るなど、取り組みは着実な成果を上げ始めているという。健全な苗への入れ替えはまだ道半ばだが、イモテラスの稼働によって、持続可能な焼酎造りの基盤は確実に築かれつつあるのだ。
霧島酒造はこれからも、地域農家と共に歩みながら、基腐病という逆境に立ち向かい、品質と供給の安定化を図っていく。さつまいも、そして、焼酎文化の根幹を苗から支えるこの挑戦は、地域農業の未来を照らす大きな一歩となるはずだ。
アンケート
どの企業も試行錯誤しながら、SDGsの取り組みをより良いものに発展させようとしています。今回の記事で取り上げた事例について、感想などありましたら下記よりお寄せください。
アマゾンに飛びます
2026年1月13号(1月6日発売)は「AI兵士の新しい戦争」特集。ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/港区虎ノ門/web系SE・PG/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/東京都/web系SE・PG/港区虎ノ門
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
人事マネージャー候補/外資系大手オンラインメディア企業
株式会社クリーク・アンド・リバー社
- 東京都
- 年収750万円~950万円
- 正社員





