最新記事
EV

ウーバーと組む自動車大手の「EV実験」...テスラと異なる「ネットワーク外部性」戦略の勝算は?

A NEW EV PUSH

2024年4月4日(木)16時05分
アイリーン・ファルケンバーグハル(自動車業界担当)

ドライバーのEVシフトを促すため、8億ドル規模の支援制度も導入した。EVの運転者は、1回の走行ごとに報奨金1ドル(年間最高額4000ドル)を受け取ることができる。

「マッハEは最大5人が乗車可能で、収納スペースも豊富だ。家族連れでもギグワーカーでも、さまざまに異なるニーズを持つ数多くの顧客に対応できる」と、ナップは話す。

フォードはEV生産拡大を方針に掲げ、26年末までに年間生産台数を200万台に増やす予定だ。

入山章栄

ウーバーの強さは、グーグルやアマゾンなど基盤的サービスを提供するプラットフォーマーと同じく「ネットワーク効果(ネットワーク外部性)」にある。ウーバーのドライバーが多いほどサービスを使う消費者も多くなり、サービスは変わらないのにウーバーを利用する価値はどんどん高まる。そして結果的に繰り返しの利用や利用者の定着にもつながる。EV大手のテスラは直販でしか自社製品を売らないが、それに対してウーバーのネットワーク効果を使って自社のEVの利用増を狙ったことに今回のフォードの戦略の面白さがある。うまくハマればEV事業が赤字に見舞われているフォードはマッハEを普及させられるだろう。EV利用がネットワーク効果で増えれば当然その分、CO2排出減にも貢献する。

――解説:入山章栄(早稲田大学大学院経営管理研究科、早稲田大学ビジネススクール教授)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ和平交渉が一時中断、イラン紛争勃発で=ロ

ビジネス

パリ控訴裁、SHEINのサイト停止求める仏政府の請

ビジネス

サウジの紅海側ヤンブー港、原油積載再開 製油所攻撃

ビジネス

アングル:植田日銀総裁、利上げ姿勢崩さず 4月会合
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 3
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 4
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 8
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 9
    原油高騰よりも米国経済・米株市場の行方を左右する…
  • 10
    観客が撮影...ティモシー・シャラメが「アカデミー賞…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中