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ECB、銀行に影響する予算措置巡りイタリアを批判

2025年12月16日(火)17時39分

写真はECBの看板。2022年7月、ドイツ・フランクフルトで撮影。REUTERS/Wolfgang Rattay

Giuseppe Fonte

[ローマ 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、イタリアの2026年予算で想定されている措置は銀行の流動性に「マイナスの影響」を与える可能性があると指摘した。金融機関が税負担を軽くするため預金に対して支払われる利息をカットする可能性があり、流動性バッファーが縮小することになるとしている。

また、15日に公表された12日付け意見書は、増税が国内銀行による家計・企業向け与信削減を促し、投資家信頼感に影響を与えかねないとも指摘。「その場しのぎの税制が繰り返し導入されることは、税の枠組みに関する政策の不確実性を不当に高め、投資家の信頼を損ない、信用機関の資金調達コストにも影響を与える可能性がある」と述べた。

銀行や保険会社に影響を与える予算措置には、金融機関が利子負担を利用して税負担を軽減する手法の抑制も含まれており、財務省の試算によると、これらの規模は28年までで110億ユーロ(129億3000万ドル)以上に相当する。

ただ、26─28年に家計・企業に恩恵をもたらす減税や歳出増の20%以上が金融セクターからの貢献で賄われることを考えると、ECBの批判を受けてイタリアが予算案を抜本的に修正する可能性は低い。

イタリアの上下両院は年内に予算案を承認する予定だ。

ロイター
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