なぜ若者は「家を出たい」と思うのか...儀式なき時代の成長衝動「クオーターライフ」とは?
クオーターライファーには、「論理的な決断」や現実的な制約など物ともせずに、飛び出したい、探求したい、好奇心を満たしたい、という衝動があるのだ。それは憧れであり、うまく言葉にしたり説明したりできない欲求だ。
子ども時代の家や人間関係から離れたいという欲求を抑えつけると、満たされない飢えのように、さらにがつがつ貪欲になるだろう。その猛烈な飢えは、苦しみ、パニック、大騒ぎ(ドラマ)、不安、時には暴力さえもたらしかねない。
部外者はそんな状態に陥ったクオーターライファーに、「手がつけられないな」「でまかせばかり言う」などと考えるかもしれないが、本人も謎の寄生虫に牛耳られている気分でいる。自分ではどうしようもない激しい衝動が、水面下からせり上がってくるのだ。
その感覚が、怖くてたまらないと言う人もいる。彼らは未知のものを恐れ、安全地帯(コンフォート・ゾーン)から離れるのをためらって、自分を導いてくれる愛する人たちがいずれこの世を去ってしまう、とくよくよ悩んでいる。子宮を追われた赤ん坊のように、一人で生きていけなかったらどうしよう?と。
だが、すでに実家をあとにしたクオーターライファーならおわかりのように、そんなものは第一歩にすぎない。
本当の分離とは、人間関係における経済的・感情的・心理的な依存を少しずつ手放しながら、自分を変える長いプロセスに取り組むこと。
健全な分離に必要なのは、新しい境界線を設け、コミュニケーション能力を高めて、自分が自分をどう認識するのかに親やきょうだい(や数えきれないほどの他人)が陰に陽にどんな影響を及ぼしているのかを洗い出すこと。目標は自分を知り、自立し、自分を愛し、自分を信じ、他人との親近感を深めること。
それは簡単にできることではないし、いくぶん変化が起こったと実感するまでには、何年もかかるだろう。
サティア・ドイル・バイアック(Satya Doyle Byock)
認定心理療法士(サイコセラピスト)・ライター。「The Salome Institute of Jungian Studies(サロメ・ユング心理学研究所)」所長。分析心理学、歴史、社会正義の擁護に根差した仕事に従事。オレゴン州ポートランド在住。
『クオーターライフ 20代で知っておきたい、クライシスを生き延びる知恵』
サティア・ドイル・バイアック[著]/長澤あかね[訳]
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