眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
すると、そのうちの「タウ」というタンパク質が、重度の睡眠障害の成人に非常に多く見つかったのである。
また睡眠障害の成人についての別の研究報告は、彼らの脳内に多くのアミロイドβタンパク質(A‒beta)があると指摘している。このタンパク質はアルツハイマー病の患者の脳にも過剰に見られるものだ。
ある研究では、8人の成人について、ふつうに眠った夜と、36時間眠らずに過ごしたときのようすを観察した。
脳脊髄液を検査すると、睡眠不足の被験者はタウタンパク質(アルツハイマー病のバイオマーカー)が51.5%増えていた。これは、マウスでの実験結果と同じである。
睡眠不足のマウスには、よく眠ったマウスの2倍のタウがあった。十分に睡眠を取らないとタウもアミロイドβも増える。
そこで研究者たちは、中年期の睡眠障害を改善し、よく眠れるような治療法を見つけることで、アルツハイマー病のリスクをどれぐらい下げられるか研究している。
わたしたちが眠っているとき、脳は過剰なタンパク質などのゴミを処理しているらしい。だから十分な睡眠を取らないと、ゴミ処理システムの働く時間が足りなくなるのかもしれない。





