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なぜファスティングが「がん」を予防するのか?...科学者にとっても衝撃だった「オートファジー」の力

2025年6月13日(金)08時20分
メーガン・ラモス(臨床研究者・〈ザ・ファス ティング・メソッド〉共同設立者)

ファスティングだ。

がんと関わりのあるふたつ目の要素であり、もとに戻すことが可能なものは、肥満だ。2003年にアメリカがん協会が、アメリカ人の男女90万人を対象に行った研究の結果を発表した。

1982年から1998年まで、被験者は数年ごとに追跡調査され、死亡した人とその死因が調べられた。その際、BMIも調べられた。研究が始まったときは、がんを発症していた人は誰もいなかったのに、16年後、およそ5万7000人ががんで亡くなっていた。


驚くのは、BMIが40超の人の場合、がん全般による死亡率が男性で52%、女性で62%高かったということだ。

BMIは食道がん、結腸がん、直腸がん、肝臓がん、胆囊がん、膵臓がん、腎臓がん、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、乳がん、胃がん、前立腺がん、子宮頸(しきゅうけい)がん、子宮体がん、卵巣がんによる死亡と関連があることは明らかだった。

研究者は、がんによって死亡した男性のうち14%、女性の場合は20%が、太りすぎや肥満が原因だったと結論づけた。

肥満はがんの大きなリスク因子であることは明らかだ。では、どうしたら体重を減らすことができるだろう? 

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