最新記事
ヘルス

睡眠6時間が2週間続くと集中力は酩酊状態以下!? 自覚のない睡眠不足による深刻なダメージ

2023年4月24日(月)16時45分
木田哲生(堺市教育委員会 主任指導主事) *PRESIDENT Onlineからの転載

睡眠を記録しよう

よい睡眠習慣をつけるのは、忙しい毎日のなかで難しいことと感じられるかもしれません。しかし、実は意外に簡単で、誰でもすぐに実践でき、しかも効果を発揮する方法があります。それは「睡眠を記録すること」です。

私が子どもたちの睡眠改善を目指して行ってきたみんいくでは、「睡眠・朝食調査票」(以下、睡眠調査票)を活用しています。これは、寝た時間を黒く塗りつぶして、自分の睡眠を確認してもらい、体質や生活状況に合った睡眠の課題を考えていくために欠かせないツールです。

睡眠調査票は、時間軸の左端が0時、右端が24時になっていて、就寝時間から起床時間までのマス目を塗りつぶせば、毎日の睡眠時間が一目瞭然になります。

実践調査を重ねるうちに、子どもたちによく見られる「睡眠のタイプ」が見えてきました。さらに、大人の睡眠相談も行うようになると、それらのタイプは成人にもよく見られるもので、現代人に多い睡眠パターンであることがわかってきました。

ここで代表的な睡眠パターンを紹介したいと思います。あなたの睡眠はどのタイプに近いでしょうか。

寝る前にスマホを見てしまう人の睡眠パターン

寝る寸前までスマホを見たり、ゲームをしたりしていて、寝る時間が遅くなるタイプです。入眠時間がズルズルと後ろへずれやすく、結果的に朝の目覚めが悪くなりがちで、子どもたちに最も多く見られます。

【夜ふかしタイプ】
図表1夜ふかしタイプ
出典=『最高のリターンをもたらす超・睡眠術』

ついつい寝る前にあれこれやっていて、気づいたらもう深夜1時というのは、大人にもよくあることでしょう。その場合、睡眠調査票の右端の最後のマス(23時から24時)は塗りつぶされず白のままで、左端の最初のマス(深夜0時)も白です。

図表1は、右端に黒よりも白が多く、左端にもときどき白がある状態ですから、夜ふかしが習慣になっていることがわかります。

このように、睡眠調査票によって毎日の睡眠を可視化することができます。

「週末の寝だめ」は平日に悪影響を与える

子どもにも大人にも多いのが、平日の疲れを週末の長い睡眠でとろうとする【土日に寝過ぎタイプ】。いわゆる寝だめが習慣になっているタイプです。週末にたっぷり寝ても睡眠貯金ができるわけではないのですが、たくさん眠れば疲れがとれるのではないかという認識で、昼過ぎまで眠るのが習慣になっている人も少なくありません。

【土日に寝過ぎタイプ】
図表2土日に寝過ぎタイプ
出典=『最高のリターンをもたらす超・睡眠術』

この習慣が、月曜のスタートダッシュの足かせになっている場合があります。また、子どもの場合は、大人の生活習慣に引きずられてしまう傾向が否めません。

座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉農相、自民総裁選出馬意向を地元に伝達 加藤財務

ビジネス

日銀には政府と連携し、物価目標達成へ適切な政策期待

ワールド

アングル:中国の「内巻」現象、過酷な価格競争に政府

ワールド

対ロ圧力強化、効果的措置検討しG7で協力すること重
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中