最新記事

メンタルヘルス

「心配しても無意味」だけど、心配がやめられない人に最適のメソッド

2023年1月13日(金)10時54分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

「どのように」と「どこへ」を問うふたつの選択肢があります。自分の考え方に向き合うとき、どちらの方がより効果的かどうかは、ご自身で考えてみてくださいね。

また、「~について心配するのはやめよう」という考え方とは異なり、「どのように」「どこへ」という問いかけを利用している点にも気づいてください。

このふたつはソクラテス式問答法(メソッド)で使われる問いで、法律や認知療法の基礎でもあります。他にも、「いつ」「何を」という問い方もあります。

ただし、私は「なぜ」という問いは使いません。認知療法には役立たないと考えるからです。「なぜ」という問いは脳に別の命令を送りますが、その命令は問題解決につながることがほとんどありません。

ソクラテスが「導かれた発見」と呼ぶこのプロセスは、認知療法では次のように定義されています。

患者がどのように情報を処理しているのかを、セラピストが探るときに利用するプロセス。問いに答えたり、思考の過程を振り返ったりする中で、患者は新しい考え方をより多く持てるようになる。

「この心配は、私/あなたにとってどのように役立っているのか?」と脳に尋ねると、その答えは自然と「役立っていない」になります。脳は問いかけに答えてくれます。

このとき、心配する気持ちは抑圧されるべきではありません。その気持ちに、問いを投げかけるのが良いでしょう。心配する気持ちを真っ向から否定しない点が重要です。

心配の遅延

こちらの方法は、「心配の遅延」に関する研究から生まれました。研究者の中には次のような提案をする人もいます(ぜひ試してみてください)。

毎晩、たとえば6時から、最低でも30分間以上、心配するための時間を設けます。椅子に座って誰にも邪魔されずに心配をする時間です。電話や動画、会話は禁止で、とにかく心配だけをします(なんて幸せな時間でしょう!)。

心配事のすべてをノートに書き出してください。そして仕事中に、あるプロジェクトについて心配し始めたら、自分にこう言い聞かせてください。

「今はダメだ。家に帰ってから心配しよう」

この方法の基本となるのは、脳が次のようなメッセージを受け取る流れです。

「心配してもいい。でも、もう少し後まで我慢しよう」

その後、何日かするといくつかの現象に気づくでしょう。第一に、心配するという行為に飽きてきます。何となくイライラして、早くこの心配するための時間が終わらないかな、と思い始めます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ、欧米と停戦監視計画で合意 ロシア違反な

ワールド

インド、米国から石油・防衛品・航空機など購入へ=当

ワールド

トランプ氏、ハーバード大に10億ドル損賠求める投稿

ワールド

ウクライナ電力輸入、1月は過去最高に 前月から40
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗り物から「勝手に退出」する客の映像にSNS批判殺到
  • 2
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?
  • 3
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 4
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 7
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 8
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 9
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 10
    共和党の牙城が崩れた? テキサス州で民主党が数十…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中