バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
‘Buffet Indicator’ Gives Worrying Sign for Economy
バフェットがこの指標の概念を初めて提唱したのは2001年で、当時彼はこの株式時価総額対GDPの比率を「その時点での株価評価の水準を示す最良の単一指標」と述べていた。
エリオット・ウェーブ・インターナショナルのチーフ・マーケット・アナリストであるスティーブン・ホックバーグは、この指標はタイミングの測定には向かないが、「リスクの度合いを非常によく示している」と語る。
「指標は歴史的な極端値にあり、将来的に株式市場のリターンが非常に低くなる確率が高い、つまり歴史的に見てもリスクが高い状態にある」と、ホックバーグは本誌に語った。
ドナルド・トランプ大統領は、2期目の最大の成果の一つとしてアメリカ株の上昇を挙げている。中でも注目のS&P500は、年初来で約13%上昇し、4月上旬に「相互関税」の発表を受けて一時暴落した後は、30%以上の上昇を見せている。
だがホックバーグは、バフェット指数およびエリオット・ウェーブ社の独自モデルの両方から判断して「現在の市場は上昇の最終局面にある」とし、「大規模な調整が差し迫っている可能性が高い」と述べる。





