最新記事

音楽

R・ストーンズ「ブラウン・シュガー」はもう歌わない、同様の発表続々

No More “Brown Sugar”

2021年10月29日(金)08時53分
メーガン・ローズ
ザ・ローリング・ストーンズ

ツアーが再開されたR・ストーンズだが、「あの曲」は聴けない LAWRENCE BRYANTーREUTERS

<ザ・ローリング・ストーンズが、ツアーで往年のヒット曲「ブラウン・シュガー」を披露しないと決めた理由>

歌う人に悪気はなくても、その歌詞が人を傷つけてしまうことはある。だからローリング・ストーンズのメンバーは決めた。この9月に再開した『ノー・フィルター』ツアーでは、もうあのヒット曲は歌わないと。

その曲の名は1971年にリリースした「ブラウン・シュガー」。よく売れたが、その歌詞は何十年も物議を醸してきた。奴隷船や、黒人女性に対するひどい暴力の描写が含まれるからだ。

雑誌ローリング・ストーンによれば、この曲は彼らのライブでは2番目に多く演奏されてきた。しかし、もう終わりだ、とボーカルのミック・ジャガーは言う。

95年のインタビューでも、制作時点では歌詞が問題になるなんて「思いもしなかった」と言いつつ、「今だったらこういう詞は書かない」と答えている。

ただし10月17日からのロサンゼルス公演に先立つ地元紙とのインタビューでは、「取りあえず今回はやらずに様子を見る」と語る一方、将来的な復活には含みを持たせた。

ガガ、エミネム、ケイティ・ペリーも

楽曲の撤回はストーンズだけではない。プロデューサーのファレル・ウィリアムスも作詞に参加したロビン・シックの「ブラード・ラインズ」は、リリース直後に「レイプを助長するような歌詞」として非難を浴びた。

ウィリアムスは米誌GQに「最初は批判される理由が分からなかった。女性を誘惑するとき男性が使いがちなフレーズが含まれることには、後になって気付いた」と弁明している。

レディー・ガガは2019年1月にドキュメンタリー番組『サバイビング・R・ケリー』が放送された後、性的虐待疑惑のあるR・ケリーと13年にコラボ曲をリリースしたのは間違いだったとSNS上で謝罪し、被害者たちを全面的に支持すると述べた。

エミネムやケイティ・ペリーらも、人を傷つける詞を歌った過去を謝罪し、もう歌わないと約束している。たとえ歌の中でも、差別的なメッセージは許されないのだ。

ニューズウィーク日本版 ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月24号(2月17日発売)は「ウクライナ戦争4年 苦境のロシア」特集。帰還兵の暴力、止まらないインフレ。国民は疲弊し、プーチンの足元も揺らぐ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ製油所、処理能力の35%に稼働率上昇=関

ワールド

原油先物は2%上昇、6カ月ぶり高値 米イラン緊張巡

ワールド

北朝鮮の朝鮮労働党大会が開幕、金総書記「経済は不況

ワールド

トランプ氏、娘婿クシュナー氏を和平特使に任命へ=報
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    中道「大敗北」、最大の原因は「高市ブーム」ではなかった...繰り返される、米民主党と同じ過ち
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 5
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 6
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方..…
  • 7
    カンボジア詐欺工場に「人身売買」されたアフリカ人…
  • 8
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 9
    ディープフェイクを超えた「AI汚染」の脅威──中国発…
  • 10
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 5
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 8
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中