最新記事

商品開発(PR)

主婦のひと言から生まれたベビーキャリア

日本オリジナル商品誕生の背景にあったものとは

PR

2016年4月29日(金)07時41分

ベビーキャリア(抱っこひも)で知られるスウェーデンのベビービョルン。さまざまなモデルがある中でも、“ベビーキャリア One+”はひとりの主婦からの問い合わせをきっかけに日本で生まれた商品だった。

 首都圏に住む主婦の松本美波留さんがベビービョルンに電話をかけたのは、ベビーキャリアのウエストベルトが常に緩んでしまうという問題を抱えていたからだった。当時、松本さんはベビービョルンの"ベビーキャリア One"を使用していて、もともと肩こりに悩まされていたため、肩にさらなる痛みを感じるようになった。

 「早速ウエストベルトのバックルを交換してもらったのですが、それでも赤ちゃんが下がってしまって問題は改善しませんでした。私のベビーキャリアの装着方法が間違っているのではないかと思い再度電話したところ、詳しい話を聞きたいといわれたのが、"ベビーキャリア One+"の開発に携わるきっかけでした」と、当時を振り返った。

nd-atari72ppi-0842.jpg

松本美波留さんと真宙ちゃん

ユーザーの声に耳を傾け改良を繰り返す

 ベビービョルンは製品を発売した後も、ユーザーからの声に基づいて問題点や不満点を改善するための改良を続けている。1973年に発売された"ベビーキャリア オリジナル"は、何度も改良されているため、初期の製品と現行モデルでは全く違うものへと進化しているくらいだ。松本さんへのアプローチもこうした活動の一環だった。また、本社から開発担当者がやってきて、ベビービョルンのユーザーであるかどうかにかかわらず、日本の一般家庭を訪問。赤ちゃんをどう抱っこしているのか、どのように世話をしているのかなど、赤ちゃんとのかかわり方を詳細に調べていくことも以前から行っている。

 実は、ウエストベルトが緩むというユーザーからの声は以前から多く、ほとんどの場合はウエストベルトが正しく締められていないことがその原因だという。正しい方法はベビーキャリアを腰骨の上に持ってきて、両手でぎゅっと締めるのだが、力が足りなかったり、ベビーキャリアの位置が低いまま締めたりすると、赤ちゃんとベビーキャリアの間の隙間ができてしまい、ユーザーに無理な負担がかかってしまう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金総書記、新誘導技術搭載の弾道ミサイル実験

ビジネス

アングル:中国の住宅買い換えキャンペーン、中古物件

ワールド

アフガン中部で銃撃、外国人ら4人死亡 3人はスペイ

ビジネス

ユーロ圏インフレ率、25年に2%目標まで低下へ=E
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、さらに深まる

  • 4

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 5

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    無名コメディアンによる狂気ドラマ『私のトナカイち…

  • 8

    他人から非難された...そんな時「釈迦牟尼の出した答…

  • 9

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 10

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 8

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 9

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中