連合、春闘賃上げ要求は平均5.94%で高水準維持 中東情勢に懸念
2024年1月、都内で撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon
Kentaro Sugiyama
[東京 5日 ロイター] - 連合が5日公表した2026年春闘の賃上げ要求(定期昇給分を含む)は加重平均で5.94%だった。昨年同時期の6.09%は下回ったものの、24年(5.85%)を上回る高水準。足元では米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け中東情勢が緊迫するなど不透明感も強まっており、今年も高水準の賃上げが実現するかが焦点となる。
集計は2日時点。「平均賃金方式」で賃上げを要求した2508組合の平均は1万9506円、5.94%。ベースアップと定昇を区別できる2161組合のベア分の要求は1万4438円、4.37%だった。
一方、300人未満の中小組合1525組合の賃上げ要求は6.64%。前年を上回り、94年以来の高水準となった。中小労組は格差是正分1%以上を加えた「6%以上」を要求の目安にしていたが、おおむね目標に沿った要求提出が進んでいる。
25年春闘の実績は平均賃上げ率は5.25%と、91年(5.66%)以来34年ぶりの高水準で着地した。ただ、物価上昇の影響を除いた実質賃金はマイナスが続き、「生活が向上したと実感している人は少数」(連合)との認識がある。実質賃金1%上昇の軌道に乗せるため、26年も全体の賃上げ目安を5%以上とし、その実現に「こだわる」としている。
足元で中東情勢の緊迫化が世界経済の不確実性を高めているが、会見した芳野友子会長は「このような時だからこそ、私たちは平和への訴えをこれまでと同様に続けていくことが重要だ。春闘では方針にもとづいて毅然とした態度で臨んでいきたい」と語った。
<企業業績は堅調>
賃上げの原資という点では、企業業績は堅調を維持している。財務省が3日に公表した25年10─12月期の法人企業統計によると、全産業(金融・保険業を除く)の経常利益は前年同期比4.7%増の30兆0270億円と、24年10─12月期以来5期連続の増益となった。
一方、中東情勢の影響については、産業別労組からも懸念の声が出ている。
自動車総連や電機連合などで構成する金属労協の金子晃浩議長は4日の会見で、紛争が長期化すればエネルギー費や原材料費の高騰を通じ企業活動や消費に影響が出る可能性があると説明。その上で「短期的な環境変化と将来に向けた人材投資を同列に議論すべきではない」とし、経営陣に賃上げ継続の重要性に訴えた。
繊維や流通、外食などの労働組合でつくるUAゼンセンの永島智子会長は5日の会見で、中東情勢を背景に原油価格が急騰し株価も乱高下していると指摘。政府に対し、武力紛争の早期沈静化に向けた対応とともに、賃上げ交渉に過度なマイナス影響が及ばないよう求めた。
連合は第1回回答集計の結果を23日に公表する。





