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素人「追悼文」の名作が読みたい!

2015年10月5日(月)17時30分
ルース・グラハム

 そもそもプロのライターの間では「重要人物」だけを扱うべきか、「市井の人々」も取り上げるべきか、長年議論があったと、ブルームバーグのスティーブン・ミラー記者は打ち明ける。

 そして今、プロの仕事は臨終を迎えつつある。死亡記事専門誌は廃刊し、追悼文ライターを雇う新聞社も減った。それでも相変わらず、死亡記事のニーズはあるようだ。本人や遺族が書いた「偽らざるメッセージ」が求められているのかもしれない。

 もっとも、素人なら偽らざる思いをつづるとは限らない。冒頭のマッケルハニーの別れの言葉は、膵臓癌で亡くなった別の女性の死亡記事を大幅に盗用して、娘がまとめたものだと分かった。「こんな大騒ぎになるとは思っていなかった」と、娘は地元紙の取材であっさり認めた。マッケルハニー自身はどう思っているかって? 残念ながら、ノーコメントだ。

© 2015, Slate

[2015年9月22日号掲載]

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