最新記事
株の基礎知識

ラーメン銘柄が大健闘! 株価の高値を更新した日本企業の銘柄から相場の流れを読み解くと...

2023年4月28日(金)11時55分
佐々木達也 ※かぶまどより転載

■WBC侍ジャパン優勝でにぎわった銘柄たち

今年の3月は、日米などで開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本代表・侍ジャパンが見事、アメリカを破って世界一に輝きました。株式市場でも、関連銘柄がにぎわいを見せました。

スポーツ用品のミズノ(美津濃)<8022>は、10日に年初来高値3760円を付けました。ミズノは侍ジャパンのオフィシャルパートナーを務めており、開幕前から公式応援グッズなどが大人気で売り切れが続出していました。

kabumado20230427_chart5.png

同じく10日には、スポーツ用品卸・小売りのゼット<8135>も昨年来高値420円を付けています。このほか、英国風パブのハブ<3030>も2月から急騰し、9日に年初来高値1003円を付けました。

kabumado20230427_chart6.png
kabumado20230427_chart7.png

注目してほしいポイントは、3銘柄ともにWBC開幕戦の8日近辺に高値を付け、その後は下落している点です。開幕以降、侍ジャパンの快進撃で各メディアは盛り上がりましたが、株式市場ではまさに「噂で買って事実で売る」という相場格言どおりの株価推移となりました。

■「一風堂」「町田商店」などラーメン銘柄が健闘

博多とんこつラーメン専門店の「一風堂」などを運営する力の源ホールディングス<3561>にも買いの勢いが続いており、6日に昨年来高値1578円を付けました。

昨年7月に実施した値上げの効果やインバウンド需要による客数増が評価されています。この日、発表した2月の月次の既存店売上高が前年同月比で29%増となり、なかでも客数は20%増と前年にコロナ影響で営業時間を短縮していた反動もあり、活況となりました。

kabumado20230427_chart8.png

横浜家系の「町田商店」「豚山」などラーメンブランドを展開するギフトホールディングス<9279>も24日に上場来高値の4675円を付け、高値圏で強い株価の動きとなっています。14日に発表した2022年11月~2023年1月期は売上高が31%増の52億円、営業利益が14%増の5億円と大幅な増収増益でした。

kabumado20230427_chart9.png

外食関連銘柄は、人件費や材料費などの高騰といった逆風も続いていますが、経営力によって業績が拡大している企業には、資金が向かっているようです。どちらの銘柄も、その後、4月に入ってさらに高値を更新中です。

■金融システム不安で物色に変化も

3月の後半は、金融システム不安によるリスク回避の雰囲気が漂う中、景気の変動を受けにくいディフェンシブ株を物色する動きもありました。

その代表格が、衛生用品大手のユニ・チャーム<8113>です。株価は年初から上昇トレンドが続いており、3月29日に上場来高値5525円を付けました。

世界的にコロナ禍一服でグローバルに業績が拡大する見通しとなっていることや原料価格の一服も評価されています。また、ユニ・チャームの予想PERは40倍と高めですが、アメリカの金利の先高感が一服し、物色がグロース株に向かっていることも買いの要因となっています。

kabumado20230427_chart10.png

同じようなディフェンシブ株物色では日清食品ホールディングス<2897>も買われ、29日に上場来高値12190円を付けました。

2月6日に2023年3月期の業績予想を上方修正し(アメリカなど海外事業が好調に推移していることによるもの)、その後も買いが入っています。同時にチキンラーメンやカップヌードルなどの値上げも発表しました。値上げは昨年6月以来2年連続で、それによる収益力の改善も期待材料となっています。

kabumado20230427_chart11.png

(参考記事)【トレーダーが解説】いつ買って、いつ売るか。絶好のタイミングは「前回安値」「前回高値」が教えてくれる

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン、対米交渉の枠組み検討 「数日内の進展期待」

ワールド

イスラエル、ガザ南部のラファ検問所を再開  人の往

ワールド

ドイツ各地で公共交通機関の運行停止、数万人規模のス

ワールド

新START失効なら世界が警戒すべき事態=ロシア前
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 6
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 7
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 8
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中