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大企業に派遣で入り、34歳で執行役員になった男が日本企業の「決められない」体質から学んだこと

2021年3月8日(月)19時55分
二宮英樹

しかしその英語力や自信だけでは、独りよがりになってしまう。だからこそ、仲間を引き立て、関係するステークホルダーにしっかりと根回しを入れ、多くの人の積極的な協力を得ながら日本と世界をつなぐグローバルな仕事をより円滑に進めることが大切だ。事がうまく運ぶようになれば、後は仕事を完了させるだけだ。

仕事が完了したときの関係者の満足度や成果の大きさは、最終的にどのようにまとめたかによって大きく差が出ることがある。だからこそ最後の局面に近づくにつれ、さらに自らが主体的にリーダーシップを発揮しながら話を詰めて、組織やステークホルダーにとって最良で満足できる形で着地させる仕事ができるかが、腕の見せどころになる。

この人に任せれば、綺麗に詰める仕事ができるという人材は重宝される。そんな「詰めるチカラ」を持つ人材になれば、「助かる」とか「便利だ」と評価され、思いもよらないチャンスが舞い込んでくるようになるのだ。

それは日本企業の中においても、グローバルな仕事の現場においても変わらない。派遣社員として日本企業に入り、10年間で最年少執行役員にまで出世し、独立してグローバルビジネスのど真ん中で仕事をしている私が身に着けた成功法則の1つだ。

[筆者]
二宮英樹(にのみや・ひでき)
1979年徳島県生まれ。高校卒業後、ミュージシャンを目指して米国に渡るが挫折。2003年に帰国。大塚製薬株式会社に派遣のヘルプデスクとして入社。上海万博出展などに携わったほか、グローバルIT組織構築をグローバルリーダーとして推進。大塚倉庫株式会社執行役員IT担当を経て独立、株式会社オリエント代表取締役に。情報セキュリティ戦略構築、組織づくり支援、教育等、各種コンサルティングを提供している。


派遣で入った僕が、34歳で巨大グループ企業の役員になった小さな成功法則
 二宮英樹 著
 ダイヤモンド社

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