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大手企業を辞め自身のワインブランドを立ち上げた黒人女性...人種と性別の壁を越え「常識」を壊せ

Art of the Pour

2025年5月23日(金)17時45分
ジャネー・ボールデン

アリシア・キーズとスウィズ・ビーツ夫妻のコレクション展のレセプションでもアイベスト・ワインが提供された

アリシア・キーズとスウィズ・ビーツ夫妻のコレクション展のレセプションでもアイベスト・ワインが提供された SHAREIF ZIYADAT

ベストはワインを飲み物であるとともに、一種の芸術品だと考えている。アイベスト・ワインの試飲会は、アートの展覧会場で行われることも多い。ワイン好きとアート好きがラグジュアリーな空間で一堂に会するのだが、それがうまくいっているのは、「ワインはアート」という哲学があってこそだ。

マーケティングの手法も一般のワインとはかなり違う。普通の小売りルートではなく、直販や戦略的パートナーシップ、VIP向けイベントに力を入れているのだ。


「ワイン収集と美術品収集に共通するのは、歴史や熟練した職人の技、来歴への理解が求められる点。そこにひと味違うやり方で光を当てている」とベストは語る。「素晴らしいワインには、素晴らしい美術品と同じで物語がある。いずれもレガシーが育てば育つほど、価値は高まる」

「アイベスト・ワインのおかげで、以前なら想像もしなかったことをやっている。美術コレクターや著名な文化人を招いて特定の人だけが参加できる試飲会を開いたり、ブルックリン美術館で開催されたアリシア・キーズとスウィズ・ビーツ夫妻のコレクション展のVIP向けオープニングイベントにワインを提供したり」とベストは言う。

「ワインの背後にある手仕事と文化の価値を真に評価し、ワインとアートの間にシナジー効果があることを分かってくれる人たちにうちのブランドを認めてもらうと、本当に報われた気分になる」

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