「そんな会社、大丈夫か?」と言われた逆境からの大逆転...成功に導いた「番狂わせの起業法」とは?

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<すべての歯車が嚙み合うきっかけになったのは「ミッション」を決めたことだった。『番狂わせの起業法』著者で、akippa株式会社CEOの金谷元気氏にインタビュー>
「銀行残高5万円、ビジネスの知識もほとんどない状態から始めた会社が、大手企業の参入を乗り越え、テックカンパニーへと成長する──。」そんなドラマのような逆転劇を実現させたのが、駐車場シェアリングサービス「アキッパ(akippa)」を手がけるakippa株式会社代表取締役社長CEO・金谷元気氏です。個人や企業が所有する未契約の駐車スペースを、手軽に貸し出せるプラットフォームとして誕生したアキッパは、創業以来急成長を遂げ、現在では 会員数430万人、駐車場数4万5000件にまで拡大。業界の先駆者として、駐車場シェアリングを全国に普及させてきました。
「ジャイアントキリング」を成し遂げた軌跡を語り尽くした金谷氏の著書『番狂わせの起業法』は、起業に興味を持つ人の背中を力強く後押ししてくれる一冊です。本インタビューでは、フライヤー代表取締役CEO・大賀康史が、akippa社の起業ストーリー、事業の成り立ち、成長の裏側について詳しくお聞きしました。「番狂わせの起業法」とは何か──その哲学に迫ります。
(※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)
社員の「困りごと」から生まれたアキッパ
大賀康史(以下、大賀) 『番狂わせの起業法』では、akippa株式会社(以下、akippa社)さんの創業ストーリーを通して、いかにして「番狂わせ」を起こせたのかが語られていました。まずakippa社さんの事業について、改めて教えていただけますか。
金谷元気さん(以下、金谷) 2009年に24歳で会社を創業してから、5年ほどは営業代行をやっていました。アキッパというサービスをはじめたのは2014年です。
アキッパは、駐車場版のAirbnbみたいなもので、個人宅の駐車場や契約されていない月極駐車場の車室など、余っている駐車場を、車を停めたい人が15分単位で予約して借りられるというサービスです。アプリやweb上で駐車場予約をすれば、現地で停めることができるんです。現在の会員は430万人、駐車場数は4万5000件になりました。