最新記事
再生エネルギー

洋上風力発電業界に大逆風...トランプ政策を受けて、計画変更相次ぐ

2025年2月18日(火)18時00分

トランプ大統領は地球温暖化をでっちあげだと称し、すでに過去最高の水準にある米国の石油・天然ガス生産を最大化することに政策を集中させると約束した。また、バイデン前大統領が気候変動対策に振り向けた公共支出を削減すると宣言している。


船舶、港湾、ケーブル

オーシャンティックでは、造船産業では洋上風力発電向け船舶の受注が急減しており、造船産業にとどまらず、国内鉄鋼メーカーにも影響が及ぶ可能性があるとしている。

オーシャンティックによれば、造船産業は過去10年のあいだに総額で約20億ドル相当の受注を獲得した。内容は、洋上風力発電タービンの建設やスタッフ・補給品の運搬に用いる数十隻の船舶だ。

このうち約15億ドルは建造中か着工待ちの状態にある。だが2024年の船舶の注文はわずか1隻にとどまった。洋上風力発電産業向けの船舶の建造や改修は、13州にわたる20カ所以上の造船所が担っている。

オーシャンティックのフランクール氏は、「中西部一帯の造船会社や鉄鋼メーカーは、受注増を当て込んで工場を拡張していたのに、期待していた取引を失ってしまった。小規模メーカーは空白の受注一覧表を前に途方に暮れている」と話す。

ニュージャージー州経済開発庁は今月、セーラム郡に建設予定だった洋上風力発電支援に特化した港湾について、代替用途の検討を急いでいると述べ、一因として連邦政府の方針変更に触れた。

このプロジェクトは用地面積にして220エーカー規模で、2020年に米国初の洋上風力発電支援に特化した港湾としてニュージャージー州が提案したものだ。長さ数百フィート、重量は満載時のボーイング747ジェット機を上回るという巨大な風力発電用タービンに対応できる施設を備えるはずだった。

「ニュージャージー州における洋上風力発電の長期的な可能性を今も信じているが、納税者の資産を預かる立場として、すべての選択肢を評価する必要がある」と同州経済開発庁は声明で述べた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRBはAI導入に伴う構造的な失業率上昇を相殺でき

ワールド

中国軍の汚職粛清、指揮系統・即応態勢に打撃=英国際

ワールド

トランプ氏「加齢で不安定化」、米世論調査で6割 共

ワールド

ウクライナ紛争、西側の介入で広範な対立に=ロシア大
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 5
    ペットとの「別れの時」をどう見極めるべきか...獣医…
  • 6
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 7
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 8
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 9
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 10
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中