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2024年を生き抜いたプレーヤーが、Web3.0の未来を握る

2024年2月21日(水)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載

さらに、自身の働き方も、扱う技術やサービスも「国境が溶けている」と渡辺氏は表現する。

「19ヵ国からメンバーが参加して開発・運用しているAstar Networkのように、Web3.0はこれまで以上に世界中からリソースを集める戦いだと思っています。資金ならアメリカと中国、人材ならコストパフォーマンスに秀でる東欧、規制面の環境がよくユースケース(成功事例)を作りやすいのはアジア、といった具合です。僕は日本の地の利を生かしてもっとユースケースを作り、日本の良さをもっともっと知らしめたい気持ちもあります」

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日本滞在の合間を縫って、Web3.0と日本のこれからについて熱い想いを語ってくれた

そんな日本への思いも強いだけに、その現状に対して忸怩(じくじ)たる思いもある。

「起業環境の構築として、東京は先行して打つべき施策も次々に実行していると思います。ただ日本を、東京を世界に冠たる起業の場にしていくには、名刺代わりになる実績と、それを発信していく仕組みが不可欠です。小さな実績を積み重ねていくのではなく、それこそ『Web3.0の大谷翔平』的なインパクトのある企業やサービスを生み出す必要があります。同時に、東京の起業環境や現状の素晴らしさ、今後のロードマップなどをグローバルに発信してプレゼンスを高めていかねばなりません」

そうした発信の場として、2024年春に開催される、世界中の最先端テクノロジーやアイデアが集う東京都主催のイベント「SusHi Tech Tokyo 2024」にも渡辺氏は期待を寄せる。

「Web3.0にとっても節目となるであろう2024年にこうしたイベントが実施されるのは何か象徴的なものを感じます。私たちもStartale Labsとソニーネットワークコミュニケーションズで合弁で立ち上げたブロックチェーン関連の新会社が本格始動します。日本発で世界を動かすWebサービスが次々と動き出す、そんな1年にしたいと思っています」

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Astar Networkが、2024年第1四半期にローンチ予定の新サービス「Astar zkEVM Powered by Polygon」。そのメインネットローンチに際して、参加ユーザーがAstar zkEVMに参画するプロジェクトについて理解を深めつつ、日本文化の世界観を楽しめるNFTキャンペーンの開催を予定している


渡辺創太
watanabe_pr.jpg日本発のパブリックブロックチェーンAstar Networkファウンダー。Startale Labs CEO。Next Web Capital、博報堂key3ファウンダー。日本ブロックチェーン協会理事や丸井グループ、GMO AI&Web3、電通 web3 Clubなどのアドバイザーを務める。2022年Forbes誌の選出するテクノロジー部門「30 Under 30 Asia(アジアの30歳以下の30人)」、2023年Newsweekの「世界が尊敬する日本人100」に選出。

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Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo は、最先端のテクノロジー、多彩なアイデアやデジタルノウハウによって、世界共通の都市課題を克服する「持続可能な新しい価値」を生み出す東京発のコンセプトです。
https://www.sushi-tech-tokyo2024.metro.tokyo.lg.jp/

取材・文/安藤智彦
写真/伊藤智美
画像提供/Astar Network

※当記事は「TOKYO UPDATES」からの転載記事です。
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