最新記事

ビジネス

なぜ胃腸科の専門医は「朝食にパンを食べるな」という本を出したのか...いまイチオシの4冊

2022年9月21日(水)17時58分
flier編集部
朝食の食パン

kuppa_rock-iStock

<IT内製化の道筋、名著『失われた時を求めて』コミック版、専門医が教える食の「誤解」、好きなことを仕事にして成功する術──。いまイチオシの4冊の本>

各出版社の「これはぜひ推したい!」という本を揃えたコーナー、「出版社のイチオシ」です。フライヤーで要約をご紹介しきれない書籍の中で、各出版社のオススメを記事形式でご紹介します!(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)

◇ ◇ ◇


IT内製化に向けた第一歩となる1冊

220920fl_ieb01.jpg

ITエンジニア採用とマネジメントのすべて
「採用・定着・活躍」のポイントと内製化への道筋が1冊でわかる

 著者:久松剛
 出版社:かんき出版

多くの企業では、少子化を背景に人手不足が加速している状況でしょう。DXのトレンドによって、特に採用が難しくなっているのが「ITエンジニア」です。

本書は、著者が10年以上の歳月をかけて培った、
・ITエンジニア採用を成功させる具体的な手法
・入社後の定着、活躍に必要なポイント
・ITエンジニアとの付き合い方
など、「ITエンジニア採用とマネジメント」に必要なノウハウを1冊に凝縮したものです。

著者は様々な企業規模、予算規模でITエンジニア採用、マネジメント業務に奔走していた経験があるため、本書で公開されている内容は、どんな企業でも実践可能なレベルに落とし込まれています。また、採用難に至る歴史的な背景から述べられているため、採用シーンの現状を整理できる作りになっています。

人事担当者のような現場担当者の役に立つのはもちろん、本書を社長、役員などの経営陣に手渡せば、IT内製化に向けて社内のすり合わせがスムーズに行われるはずです。
(編集部 金山哲也)

難解な名著をコミック版で

220920fl_ieb02.jpg

失われた時を求めて フランスコミック版
 花咲く乙女たちのかげに

 著者:マルセル・プルースト
 イラスト:ステファヌ・ウエ
 翻訳:中条省平
 出版社:祥伝社

いつかは読みたい文学作品といえば、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』ではないでしょうか。全7篇からなる長編で、文章も難解。途中で挫折した方も多いはず。そこでおすすめしたいのが、このコミック版です。

本書は、『失われた時を求めて』の第二篇「花咲く乙女たちのかげに」を原作に忠実にコミック化した作品の翻訳です。原本はフランスだけで10万部以上も売れている人気シリーズ。本国フランスでは、大学や高校の授業にも採用されています。

小説の世界観はそのままに、ストーリーも枝葉の部分を落としただけで、あくまで原作のまま、安易な意訳・超訳とは一線を画している編集も素晴らしい。そして、オールカラーの美しく細密な絵。作品舞台となるサロンをはじめ、建物、街並、服装などが忠実に再現されているので、作品の時代や舞台背景が具体的なイメージとなって浮かび上がります。

翻訳版で特筆したいのが、中条省平さんの訳と解説です。中条さんが「映画の字幕のように訳したい」と意識された文章の心地よさ。詳細な註と解説も、この大作を味わうための最良のガイドです。

第1篇「スワン家のほうへ」の出版から6年。多くの読者の方から、続編のお問い合わせを頂戴し、第2篇の刊行はまさに「お待たせしました」という気持ちです。

1コマの中に、小説数行に当たる内容が凝縮されている箇所もあるので、小説と照合しながら読むのも楽しい。20世紀最高傑作かつ最大で難関といわれる作品を味わうための緒(いとぐち)の本として、自信をもっておすすめします。
(書籍編集部 栗原和子)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

プーチン氏、5月に訪中 習氏と会談か 5期目大統領

ワールド

仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中