最新記事

日本経済

日本企業5割超がコロナショックで賃金・雇用カット 業績不透明感強く

2020年6月18日(木)11時00分

6月ロイター企業調査では、新型コロナウイルス感染症の影響により調査企業の半数超で賃金・雇用の削減などを実施したことが明らかになった。今後について、7割程度が年内に業績が底打ち、その後緩やかに回復していくとみている。写真は5月26日、東京新宿で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

6月ロイター企業調査では、新型コロナウイルス感染症の影響により調査企業の半数超で賃金・雇用の削減などを実施したことが明らかになった。今後について、7割程度が年内に業績が底打ち、その後緩やかに回復していくとみている。

ただ現時点で今年度業績見通しが立たない企業が4割を占めるなど、不透明感は依然強い。この間、オンライン会議、非接触型営業活動などデジタル化を図った企業は9割を超え、ウィズコロナ時代への対応も進んでいる。

調査は6月2日から12日までの期間に実施、資本金10億円以上を対象に499社に調査票を発送、回答社数は230社程度だった。

採用抑制や給与カットなど、5割超で実施

調査によると、コロナによる雇用や給与への影響が「あった」との回答は55%を占めた。

そのうち、新規採用を抑制したのは41%、中には新規採用を全面凍結した企業も9%あり、合わせて5割の企業で新規採用に影響が出たことがうかがえる。また給与カットをした企業や人員削減をした企業も2割以上を占めた。

賃金に関しては「休業に伴う給与の減少」(輸送用機器)といった定例給与への影響のほか、「後半期のボーナスに影響がある」(紙・パルプ)など賞与カットをあげる企業が多かった。 

雇用面では「非接触対応により、求人対応が円滑にできない様になった」(窯業)など、計画通りの採用ができなかった企業もある。

雇用関連統計では、需要の蒸発に伴い一時的な解雇や休業扱いはかなり目立っていたものの、もともと人手不足が深刻化していた業種では「人材募集への応募が増加している」(情報サービス)といった声や、「非正規社員の採用増加」(卸売)、「人員不足解消」(小売)という傾向もあるようだ。

年内に業績底打ち、緩やかな回復に

緊急事態宣言が全国で解除され、事業活動も再開している中でも、企業は先行きの業績回復はなかなか見通せないようだ。


【関連記事】
・スウェーデンの新型コロナ感染者数が1日最多に、死亡率も世界屈指
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・フロリダの新規感染者1日で最多の2000人超 アメリカに忍び寄る新型コロナ第2波
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、中東紛争仲介へ特使派遣 外相がサウジ・UAE

ワールド

中国、不動産市場安定化へ 住宅供給改善策講じる方針

ビジネス

日経平均は一時2300円高、米株先物やアジア株高が

ワールド

再送中国、26年経済成長率目標「4.5─5%」に引
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 10
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 9
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中