- HOME
- コラム
- Surviving The Trump Era
- 「カルトと銃の国」アメリカで安倍暗殺を考える
「カルトと銃の国」アメリカで安倍暗殺を考える
監視機関の推計によれば、アメリカでは国民の最大15%がQアノンの言説に賛成だという。共和党支持者の28%は、「真の愛国者はアメリカを救うために暴力に訴える必要があるかもしれない」という見解に同意している。
2021年1月6日の米連邦議会襲撃事件の主要参加者の多くはQアノンの信奉者であり、保守系テレビ局FOXニュースの視聴者の4分の1以上もQアノン支持者だ。支持者の中には、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員のような政治家もいる。
議会襲撃をあおったトランプが今も共和党内で人気なのは、多くの共和党支持者が現在の米政府は暴力行為の標的になっても仕方がないと考えているからでもある。
安倍の死は言語に絶する悲劇だ。アメリカ人の1人としては、このおぞましい暗殺事件が警鐘となり、アメリカ人がカルトの直接的脅威をもっと真剣に受け止めるようになることを願うばかりだ。

アマゾンに飛びます
2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
同盟破壊、関税乱発の果てに...米国民は「最高破壊責任者」トランプを支えるのか? 2025.05.01
トランプ版「赤狩り」が始まった――リベラル思想の温床である大学教育を弾圧せよ 2025.03.22
日米首脳会談で「ホームラン」を打った石破首相、そこに潜む深刻な懸念材料 2025.02.22