プレスリリース

25年度「あしなが学生募金事務局」役職者学生向けプロボノ研修モジュール1を実施

2025年07月28日(月)15時00分
組織・人材開発研修、コンサルティングを提供するインパクトジャパン株式会社(本社:東京都中央区築地、代表取締役社長:戒能 祥哲、以下、当社)は、当社のリーダーシップ・エコシステムの活動として、あしなが学生募金事務局の役職者12名に対し、全3回のリーダーシップ研修をデザインし、2025年7月5日(土)・6日(日)にモジュール1を提供しました。本研修は、役職者として全国組織を率いて募金活動を行う彼らが、経験から学びを抽出し自己成長につなげていく、その支援を目的としています。今後も活動のタイミングに合わせて、内省と対話の場を提供していく予定です。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/443852/LL_img_443852_1.jpg
25年度あしなが学募役職者向け研修M1

■リーダーたちが直面した、局員の多様化と参画意識のばらつき
あしなが学生募金は、災害遺児や病気遺児、自死遺児や親に障がいがあり働くことができない家庭の子どもたちへの支援を行う募金活動団体です。50年を超える歴史を持ち、毎年春と秋に全国約130か所で街頭募金を実施しています。この活動は、長らく遺児たちの進学を支えてきました。活動を率いるのは、あしなが学生募金事務局。学生による自治団体です。彼らは効果的な運営のため、8つのエリアおよび3つの専門ユニット、そして1つのチームからなる組織体を構成しています。コロナ禍による活動中止を経ながら、2023年には、全国一斉形式にて街頭募金を再開しました。今回参加者である2025年度役職者学生らは、4月に4日間の募金活動の準備や運営をリードしました。
彼らがそこで感じたのは、局員の活動への参画意識のばらつきだと言います。


■活動の意味付けをリ・ブランディングする
この背景には、学生募金事務局の局員構成の多様化があります。近年、あしなが奨学生以外の局員の活動参加が増えているそうです。これは活動認知の広がりの成果であり、素晴らしい変化だと言えます。一方でそのことにより、募金活動への参加動機も多様化しています。結果として、これまで奨学生の間では当たり前に共有され、活動の原動力になってきた「恩送り」のコンセプトや念いだけでは、チームを束ねきれないフェーズに来ているのではないか。そう考えたプロボノ研修の提供者である私たちは、現在の局員構成を踏まえ、多様な参加動機を持った局員が、共感できるであろう意味付けとして「先回り学習の機会」としての活動にリ・ブランディングを提言しました。
そこに合わせて、役職者向けのプロボノもリ・デザインしました。

研修は活動の節目に合わせ、(1)7月:春の募金活動後、(2)9月:秋の募金活動前、(3)12月:秋の募金活動後の3つのモジュールを設計しました。学生募金事務局での活動を成長機会にすると同時に、同じ目標に向かう仲間である局員たちにも、活動の意味付けが広がることを目指しています。そのため今回のモジュール1では、春の活動を振り返った上で、効果的な他者への働きかけの工夫について考える場としました。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/443852/LL_img_443852_2.png
25年度あしなが学募向けプログラム概要

■当日の様子
当日は、組織でぶつかりやすい壁をメタファーとした複数のアクティビティを行った後、仲間と振り返りと内省の対話を行いました。感想共有では「タスクを伝えることだけに終始していた。思っている以上にマネージャーも局員もお互いの考えや気持ちを共有できていない。エリアの士気が高まらないのは、それも影響しているのかもしれない」「他の人の視点について聞き、目からうろこが落ちた。いかに配慮してマネジメントに繋がるような行動を取ろうとしていても、まだまだ自分で気づけていない行動や思考がたくさんあると気づいた」といった声が聞かれました。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/443852/LL_img_443852_3.jpg
25年度あしなが学募役職者向け研修M1の様子

アクティビティやワークを通じて、他者への働きかけの工夫について新たなヒントを得た役職者学生たち。モジュール終盤、メンバー育成の青写真を作成する際には、エリアの仲間たちの写真を手元に置き、仲間を想い、活動の進化を念いながら、ワークシートを書き込む姿も見られました。

【モジュール1後の参加者コメント】
・今まで、特にエリアの局員との関わり方や個性あふれる多様なメンバーとのコミュニケーションのとり方に悩むことがあった。自分自身にも足りなかったものや改善するべきことがあると感じた。他者の心を動かすリーダーシップを取れるようになりたい(エリアマネージャー)
・内省の時間になった。これからの展望をしっかり言語化できたことがうれしかった。何をすべきなのか、まとめられたことや、局員の育成について自分で考えることができた(エリアマネージャー)
・アクティビティを行い、すぐに振り返るというセッション。1日半の研修中、常に自分自身の身になっていく感覚があった。他の方から見れば大きな変化ではないかもしれないけれど、今回身につけたスキルをあますことなくエリアで発揮し、モジュール2までに自分が立てた目標を必ず達成すると決めた(エリアマネージャー)
・研修を受ける度に新たな発見があり、知識やスキル面の向上につながる学びを得られるだけでなく、気持ちを引き締めて、前向きになれるような機会だと感じている。モジュール2までに、内容に合わせてツールを選ぶ、期待値をきちんと伝えるなど、相手に伝える工夫をもっと磨いていきたい。(事務局長)

次回は、秋の募金活動前の9月のモジュール2実施を予定しています。
また彼らのリードする活動に関する最新情報は、こちらからご覧いただけます。
あしなが学生募金|遺児支援の募金活動 https://ashinaga-gakuseibokin.org/


■リーダーシップ・エコシステム(R)に込めた私たちの念い(おもい)
労働力人口の減少が重大課題である日本において、未来を担う若者は社会全体の宝です。そして彼らが活躍できる社会を作っていくことは私たちの急務だと考えます。また、若者のなかでも、経済的な困窮や脆弱な学習環境など、様々な事情により機会が制限されている若者に対しては、物心両面での手厚い支援が必須だと考えます。困難な状況にある彼らにこそ、自らの人生をしなやかにたくましく切り拓いていく「リーダーシップ」を高める機会を提供したい。この念い(おもい)から当社の取り組みは生まれました。
企業のリーダーシップ開発投資を、寄付とプロボノ(研修の無償提供)という形で未来の若者に対して還流させていく。これがリーダーシップ・エコシステム(R)です。過去参加した学生へのインタビューはこちらから。
https://www.impactinternational.com/jp/action-sdgs/leadership-eco-system

本取組は、文部科学省主催の令和6年度「いーたいけんアワード(青少年の体験活動推進企業表彰)」において、中小企業部門の優秀賞を受賞しました。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/443852/LL_img_443852_4.jpg
LES概念図

■インパクトジャパン株式会社について
1980年イギリスで創業。最初の海外進出先として選んだ日本では、1990年からインパクトジャパン株式会社として活動している。現在は、Google、SONY、J&Jなど約400社のグローバル企業に加え、多種多様な国内企業に対して、リーダーシップ・チーム開発の研修事業、チェンジマネジメントのコンサルティング事業を提供する。知識的理解に留まらない、「感覚的理解」を促進する独自の体験学習メソッドが特長。「人と人、人と組織、組織と組織の相互作用を通じて、新しい価値を創造する」ことをミッションとして掲げている。詳細・お問い合わせは、webpageより。
https://www.impactinternational.com/jp

*リーダーシップ・エコシステム および Leadership Eco Systemは、インパクトジャパン株式会社の登録商標です。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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