コラム

「ハリスがバイデンにクーデター」「ライオンのトレカ」...トランプ関連の騒動、いくつ知ってる?

2024年10月21日(月)19時33分
ドナルド・トランプ, 米大統領選挙, 米大統領選, カマラ・ハリス, ヒラリー・クリントン, 大統領選の激戦州の1つ、ペンシルベニア州のマクドナルドを訪れてアルバイトを体験するトランプ氏

大統領選の激戦州の1つ、ペンシルベニア州のマクドナルドを訪れてアルバイトを体験するトランプ氏(10月20日)DOUG MILLS-POOL-REUTERS

<日本での報道が少ないトランプ前大統領の起こした騒動の数々、どれくらい知ってる?アメリカ出身芸人のパックンが解説します>

謝罪させてください。下記のSNS投稿の内容は、女性蔑視の下品な性的表現を含む。読んでしまうと不快感を覚える読者もいるだろう。筆者だって不快だ。申し訳ございません。

投稿は、ヒラリー・クリントン元国務長官とカマラ・ハリス副大統領のツーショット写真の下に「違った形で、フェラチオがキャリアに影響を与えた2人。面白いね......」と綴られたもの。

いや、ちっとも面白くない。


したくもないが、解説をしよう。クリントンに関しては夫の不倫事件を指している。ハリスに関しては、検事だった若いころに年上の政治家と付き合っていた事実をもって、性行為で出世したとほのめかす誹謗中傷だ。

この低劣極まりない投稿は、ドナルド・トランプ大統領候補がリポストしたものだから取り上げたが、改めて謝罪させてください。こんな大統領候補で本当に申し訳ない。

「トランプ・トラブル」どこまで知ってる?

この投稿は日本でほとんど話題になっていないが、実はアメリカでは......いや、アメリカでも大した騒動にもなっていない。これが、この10年間でトランプの政治活動がアメリカにもたらした大きな変化だ。

2回の弾劾や4つの刑事裁判につながった特大問題はさておいても、トランプは毎日のように小さなスキャンダルを起こしまくってきたため、国民は不祥事に「耐性」ができたようだ。トランプ効果とでもいおうか、けしからん問題行為が「普通化」されている。

そこで、日本であまり報道されていないが、実際にあったトランプの問題行為はどれぐらいわかるかな?「クイズ!トランプ・トラブル!」のコーナーだ!

クイズ 1: 冒頭の投稿から24時間以内にも非常識な行為があった。それはこの中のどれでしょう?

A 「ハリス副大統領がバイデン大統領へのクーデターを図った」という妄想を公言した
B Qアノン(民主党は児童買春を行う悪魔崇拝者だとする陰謀論)のスローガンを広めた
C ライオンとのツーショットNFT(非代替性デジタル資産)を「オンライントレーディングカード」として発売した
D 首都ワシントン近郊のアーリントン国立墓地で、法律で禁じられている政治目的の撮影を行った

プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、10日に有志連合首脳会議を主催 仏

ワールド

中国商務相、ロシア経済発展相と会談 経済・貿易を巡

ワールド

ブラジル大統領、トランプ関税を非難 プーチン氏との

ワールド

米中、一時的関税停止の可能性 週末の高官協議=スイ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 5
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 6
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 7
    「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイト…
  • 8
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    野球ボールより大きい...中国の病院を訪れた女性、「…
  • 10
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story