コラム

Black Lives Matter、日本人が知らないデモ拡大の4つの要因

2020年06月09日(火)17時30分

ジェームズ・マティス前国防長官はアトランティック誌への寄稿で、トランプは「国民を団結させようとしない。そんなふりさえしない。むしろ私たちを分断させようとしている」と抗議をつづった。トランプは前回の大統領選で国民を分断させて当選した。今回も一部の国民だけの支持を固め、再選につなげようとしているように見える。もし、投票日までにこの炎が鎮火したとしても、当選した日にはまた発火する気がするけど。

アメリカの街はいま燃え続けている。社会、経済、医療分野で普段から不平等な立場に置かれた上、コロナ危機で不公平な大打撃を受ける。小さなウイルスから大きな軍隊までさまざまな脅威にさらされ、日頃から警察に殺されても、政府は味方にならない。そう感じる黒人が爆発したくなる気持ちは分かる。それに共鳴する他の人種の大勢の仲間の気持ちも。理由もなく燃えているわけではない。もちろん過去には、暴動が警察の監査強化、司法制度改正などにつながったこともあるが、それでも放火、略奪、暴力などは許されるものではない。それははっきり言っておこう。

でも、暴動に目を奪われてはいけない。大事なのはこの大炎上を起こした制度、機関や社会自体を変えること。そして、火に油を注ぐ大統領を代えることだ。

<2020年6月16日号掲載>

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2020年6月16日号(6月9日発売)は「米中新冷戦2020」特集。新型コロナと香港問題で我慢の限界を超え、デカップリングへ向かう米中の危うい未来。PLUS パックンがマジメに超解説「黒人暴行死抗議デモの裏事情」

プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

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