ヨシダナギ、気鋭のフォトグラファーの知られざる「本性」

潔く拾われて生きていく
本書のタイトルにある「拾われる」も、ヨシダナギの生き方をよく表している。彼女は自分でも言うように、あらゆる場面でうまい具合に拾われて、ここまで生きてきた。
個人のブログに載せただけの写真が、あるときネットメディアに拾われて話題になり、さらにテレビに拾われてフォトグラファーになった。それ以前にも、家に引きこもってネットをしていたことからグラビアアイドルとして拾われ、わずか1カ月ほどでアフリカ資金を貯められたのも行く先々で拾い主が現れたおかげだった。
そうやって誰かの力を借りて生きている、と彼女は堂々と語る。誰かに助けてもらわないと生きていけない。だからこそ拾ってくれる人を必死で探し、そういう人に嫌われないように努力もする。何の取り柄もない自分が生きていくには、それしか方法がないのだ──と。
その一方で、「どう転んだって悪いようにはならない」という楽観主義者でもあり、「31歳まで生きてこられたことが、私にとってはものすごく自信になっている」とも書いている。
大いに矛盾しているように見えて、実は筋が通っている。だからこそ、肩の力を抜きつつも自分を貫き、文字どおり「生きている自信」を得られているのだろう。その潔さは、将来に不安と迷いを抱く多くの人に何らかのヒントを与えてくれるはずだ。
『ヨシダナギの拾われる力』
ヨシダナギ 著
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