コラム

『セックス・アンド・ザ・シティ2』がやっぱり楽しみな理由

2010年04月03日(土)15時00分

 アメリカで5月28日、日本で6月4日に公開される映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』(SATC2)の関連ニュースが少しずつ増えてきている。大ヒットした前作の公開から2年、TVドラマの初放映からは10年以上もたっていて、いい加減飽きないのか? と思う人もいるだろう。が、まだまだ人気は衰えないと思う。

 先日、映画宣伝会社の人が「『噂のモーガン夫妻』の公開初日が満員だったんです。女性たちはやっぱりこういう映画を観たいんだ! と改めて思いました」と言っていた。

 いまさらヒュー・グランドのラブコメ? しかも相手はサラ・ジェシカ・パーカー、舞台はニューヨークでSATCと大いにかぶるぞ!? と思っていたが、そのあたりは大いなるマンネリでもかまわないようだ。ちょっぴり笑えてちょっぴりドキドキするお話が、女性たちはやっぱり好き、ということ。

 前作の映画版SATCはテレビシリーズよりセックスや恋愛のネタが薄まって、人との結びつきや絆についての物語に仕上がっていた。たぶん今回もその傾向は変わらないのではないか。

 なにせキャリー、サマンサ、ミランダ、シャーロットはみんな40代や50代で、セックスばかり考えてもいられない年齢。そしてそれぞれ育児で疲れたり、仕事と家庭の両立で悩んだり、離婚の危機に陥ったり――。とまあ、ありがちな展開になるようだが、4人とともに年をとってきたファンが自分を重ね合わせるには、それが自然な流れだろう。

 でもそうした現実的な話だけでなく、(ちょっとは現実離れした)セックスや恋愛話も盛り込まれていてほしいと思う。セックスについてのありがちな考え(例えば、40、50代の女性ともなればそういうものとは無関係、といった考えとか)と無関係なところがSATCの持ち味だったはずだから。

 ちなみに、このドラマで有名になった靴デザイナーのマノロ・ブラニクが「『セックス・アンド・ザ・シティ』のことを言われるのはもううんざり」と言っていて、今回の映画ではクリスチャン・ルブタンの靴がキャリーのお気に入りとなるようだ。

 私が楽しみなのは、キャリーの元彼エイダンが登場すること。キャリーにはビッグじゃなくて、エイダンを選んでほしかったから!

――編集部・大橋希

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