コラム

アカデミー賞、今年は涙は禁止?

2010年02月27日(土)18時00分

3月7日(ロサンゼルス現地時間)に授賞式が行われる今年のアカデミー賞は、泣いてはいけないらしい。

WENNによると、毎年、授賞式前に開かれる、ノミネート者を招いての昼食会でのこと。プロデューサー側から「受賞者は、演壇に上がったら感情を抑えるように」とのアドバイスが出たという。

賞の中で、"涙混じりの感謝のスピーチは、もっとも嫌がれれる行為"なんだとか。

涙のスピーチと聞いて、真っ先に思い浮かんだのが、ハル・ベリー。 黒人初の最優秀主演女優賞を受賞し、泣きながら、「すべての有色人種の女性に扉が開かれた」とスピーチした姿は、全然嫌ではなかったけれど・・・・。

それにしても、そんなに泣いてた人っていたかしら?と、ここは写真部の特権。ここ10年の写真を検索してみた。

写真で明らかに泣いていると分かるのは、ニコール・キッドマンにシャーリズ・セロン。それにハル・ベリーを合わせた3人くらいか。男性陣はさすがに泣いてない。

なのになぜ、そんなに涙混じりが嫌われる??

実のところ、"涙混じり"というよりは、"感謝(Thank You)"のスピーチが嫌がられるということらしい。 確かに、だらだらと、こちらが分かる訳もない名前の羅列の感謝の言葉は、時に退屈し間延びした感じになる(私は嫌いではないが)。

ということで今回は、スピーチを2つ用意するらしい。1つは壇上で。もう1つは舞台裏のカメラに向かって(こちらは、好きなだけThank Youを言っても良い)

昼食会では、この2つのスピーチの仕方を、過去の受賞者のビデオを使って指導する熱の入れよう(昼食会って、こんなことしてるのか)。 ロベルト・ベニーニのように、興奮のあまりイスの上に立ち上がってもいいし、舞台上で踊り出してもいいらしい。とにかく名前の羅列で時間だけは取ってくれるなとばかりに、「この生涯一度の瞬間、感じた事を表現して欲しい」とのお達しが出た。

アカデミー側は、これで毎回の課題、時間の短縮&視聴率アップを図りたいのだろうが、果たして受賞者が言うことを聞くかは当日までのお楽しみ。

確かに、ありがとうの羅列より、もっと意味ある言葉を言ってくれる方が、見る側としても楽しめるが。

さてさて、この結果はいかに? 

――編集部・川崎寿子

他の記事も読む

プロフィール

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ポーランドが対人地雷生産へ、冷戦後初 対ロ防衛強化

ビジネス

アマゾンなど3社の株主、米移民政策の影響開示を要請

ビジネス

仏経済、26年上半期は0.3%成長へ 消費安定=I

ビジネス

アングル:フォードのEV撤退、政策転換と需要減の二
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 8
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story