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史上3人目の英女性首相、見当違いの「減税策」が招くインフレと債務のブラックホール
英国の一般家庭の光熱費(上限)は4月に年1277ポンド(約20万6600円)から1971ポンド(約31万8900円)に引き上げられ、10月から3549ポンド(約57万4200円)に値上げされる。ロシアのパイプライン停止で天然ガス価格が30%高騰し、ポンドが下落する。トラス氏は光熱費を凍結するとみられているが、1000億ポンド(約16兆1800億円)が要る。
英紙ガーディアンによると、恒久減税として1.25%の国民保険料引き上げと税率を19%から25%に上げる法人税引き上げを撤回(320億ポンド)、光熱費にかかるグリーン課税を一時停止(110億ポンド)、結婚減税(67億ポンド)。さらに国防費の国内総生産(GDP)比3%への引き上げ(100億ポンド)。年間で総額597億ポンド(約9兆6600億円)の歳出削減か、財源が必要になる。
「荒唐無稽なトラスノミクス」
英政府の歳出は9000億ポンド台からコロナ危機で一時1兆1000億ポンド台に膨らみ、現在は1兆ポンド台で落ち着いている。エネルギー危機を克服し、トラス氏の恒久減税を実行するにはコロナ危機時を上回る財政措置が求められる。減税が経済成長をもたらし、税収を増やすという「ブードゥー経済学」を妄信するトラス氏は歳出削減については沈黙を守る。
米欧中銀の利上げに合わせて各国国債利回りが上昇する中、英国の10年国債利回りは8月1日の1.8%から2.9%超にハネ上がった。英通貨ポンドは対ドルで1ポンド=1.22ドルから1.14ドルに急落した。37年ぶりのポンド安で、食料品や日用品価格にさらに余分な輸入コストが上乗せされる。財政赤字が膨らめば、インフレが高進するのは避けられない。
労働党のブラウン政権で内閣府首席エコノミストを務めた英大学キングス・カレッジ・ロンドンのジョナサン・ポルテス教授は「恒久減税やエネルギー危機に対処するための財源は当面、すべて借金で賄われる。トラスノミクスは、財政赤字は全く問題ではないと唱える現代貨幣理論(MMT)に行き着く」と指摘する。
2008年の世界金融危機以来、日米欧中銀は異次元の量的緩和に踏み切り、低金利時代に突入した。しかしコロナ危機による供給制約と復興による需要回復、ウクライナ戦争や台湾問題がもたらすエネルギー価格の高騰とサプライチェーンの分断で、世界中がインフレの津波にのみ込まれ、日銀を除き、米欧中銀は一斉に利上げに踏み切った。
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