コラム

不法移民追放、仮想通貨の規制緩和......トランプ2.0の米経済に忍び寄る「リーマン2.0」

2025年02月04日(火)16時00分

だから、トランプ新政権は難しい問題は先延ばし。市場はその煮え切らない態度が見えるから株価は伸びず、金価格は上昇度を強めている。1987年10月の「ブラックマンデー」も、こうしたはっきりしない状況で突如起きた。この時ドルは円などに対して5%以上も下落した。

まな板の上の鯉(こい)=日本は、まだ生きている。料理人が食中毒を起こしている間に、とにかく予算案を通して足腰を強くしておかなければならない。まな板から跳び出ることができるように。

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プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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