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ウクライナ「2027年1月EU加盟説」は誰が、どんな意図で言い出したのか?
しかし専門家の意見は、キプロスとウクライナでは全く状況が異なるという見解がほとんどである。キプロスの場合、相手はトルコだ。NATO加盟国で、かつ正式なEU加盟国候補であり、自国の存亡を脅かすような敵ではない。
しかもキプロス島の分断は何十年も固定化されている。キプロス共和国と異なり、ウクライナの場合は停戦しても投資を呼び込むのは厳しく、経済発展は難しいのではないかという意見が多く見られる。
停戦の行方
ここまで練り上げても、ロシアは米ウ欧側の停戦案には同意しそうにない。
すぐに効果が望めそうな大きな進歩は、14日にゼレンスキー大統領がベルリンにおける欧州の会合で、初めてアメリカのスティーブ・ウィトコフ特使と、ドナルド・トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナーに会ったことのように思える。これまで二人は、ウクライナに行ったこともなければ、彼に会ったことすらなかった。
この一歩が状況変化のきっかけとなって、2026年のウクライナにポジティブな流れをもたらすといいのだが。
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