コラム

【人生相談】「ペットショップで子犬を買ったの」と言わずに済む方法

2019年11月27日(水)17時45分

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE, PHOTOS BY BOGDAN KURYLO/ISTOCK/GETTY IMAGES PLUS

<子犬の入手経路を説明したくない動物擁護活動家。スレート誌人生相談員ニック・グリーンのアドバイスは?>

Q:先日ペットショップで子犬を買いました。私は動物の権利擁護活動に深く関わっており、ペットショップに金を払うなんて夢にも考えていませんでした。ただ、これまでひどい目に遭ってきたであろう犬たちを慰めたい一心で店に入ったのです。そして今の子にときめきました。

ペットショップを儲けさせるのは嫌でしたが、この子に温かい家を与えられたことに後悔はありません。でも知人や親戚、おまけにドッグパーク(リードを外して犬を遊ばせる公園)で会う見知らぬ人からも、犬をどこで手に入れたのか聞かれます。ペットショップで買ったことの言い訳を交えつつ長い話をするのにうんざりしています。

長い言い訳をせずに済ませる方法はないでしょうか。私は社会不安障害があり、真実を話したときの相手の反応を受け止め切れないことがあります。もしもこれがペットショップを利用したことへの罰だとしたら、仕方ありませんが。

── 悔い改めたいペットショップ利用者

A:ペットショップで子犬を買うことがなぜいけないか、おさらいしましょう。アメリカ動物愛護協会の統計では、飼い主を見つけられない犬と猫が毎年270万匹も殺処分されています。ペットショップを利用すれば、こうしたペットの命を救おうとする動物保護活動の手の届かない所で取引を行い、犬を生産・販売する非人道的な「子犬製造工場」を利することになります。

個人的な経験から言うと、ドッグパークで人が子犬の入手場所を聞くのは、たいていの場合、自分がどこで子犬を手に入れたかという話をするためです。あなたはペットショップを利用したことが失敗だったと十分に自覚していますから、上手な話のそらし方を教えましょう。何か聞かれたら、「ごめんなさい、フンを拾わなくちゃ」と言ってその場を離れることです。あなたの犬のフンでなくても構いません。ドッグパークにはいつも拾うべきフンが転がっていますから。

── ニック・グリーン(スレート誌人生相談員)

©2019 The Slate Group

<2019年11月12日号掲載>

▼あわせて読む
【人生相談】彼氏とキスすると愛犬がほえる
【人生相談】「猫嫌いの義父母にキレそう」ウィンウィンな解決策は?

20191203issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月3日号(11月26日発売)は「香港のこれから」特集。デモ隊、香港政府、中国はどう動くか――。抵抗が沈静化しても「終わらない」理由とは? また、日本メディアではあまり報じられないデモ参加者の「本音」を香港人写真家・ジャーナリストが描きます。

プロフィール

スレート誌人生相談員

育児や家庭生活から人間関係、セックスまで、誰にも言えないあらゆる悩みに米作家やライターが答えます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、加・メキシコ首脳と貿易巡り会談 W杯抽

ワールド

プーチン氏と米特使の会談「真に友好的」=ロシア大統

ビジネス

ネットフリックス、ワーナー資産買収で合意 720億

ビジネス

米国株式市場=小幅高、利下げ期待で ネトフリの買収
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story