コラム

【人生相談】彼氏とキスすると愛犬がほえる

2019年12月25日(水)17時50分

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTOS BY GETTY IMAGES PLUS

<おやつをあげてもダメ──。スレート誌人生相談員ニック・グリーンのアドバイスは?>

Q:うちの犬、すごくかわいいんです。ラブラドルの混じった雑種のメスで、今は13歳かな。7歳くらいのとき、私が引き取ったんです。当時の私はシングルでしたが、2年前に恋人ができ、しばらく前から同棲しています。前の飼い主に捨てられたせいか、この子には分離不安障害があって、薬を処方してもらっています。でも彼が来てから別のストレスができちゃって。彼と私がキスしたりハグしたりするたびにパニクるんです。息が荒くなって、ほえ続ける。おやつをあげてもダメ。何か手はありますか?

── キスより犬が好きな私

A:犬の立場で考えてみましょう。彼女はずっとあなたと2人で暮らしてきました。あなたのスケジュールに慣れ、あなたのにおいになじみ、食事のときは「おこぼれ」を楽しみにしてきました。たとえ世界が崩れ落ちても、そんな日常は揺らがないと信じてきました。

そこへあなたの彼、変な時間にシャワーを浴び、変な体臭のする男が割り込んできたのです。全く想定外の出来事です。不安障害で薬をもらっているなら、まずは獣医に相談してみてください。薬や治療法を変えてくれるかもしれません。

で、おやつをあげるのはダメ。人間がいちゃついているときにほえればおやつがもらえると、勘違いされたら困るでしょ。それに、キスするたびに犬のおやつが頭に浮かぶようになったら、あなたも危ない。しばらくおやつは控えましょう。人は愛犬に尽くすものですが、犬も人に合わせることを学ばないといけません。

大事なのは長い目で見守ること。犬が騒いでも知らんぷりして自然に振る舞いましょう。おやつをあげるのを彼氏の役目にするのもいい。犬が彼に慣れれば、キスしたくらいじゃほえなくなるでしょう。もしかしたら彼と仲良くなるかもしれません。あなたとだって、時間をかけて仲良くなったのですから。

── ニック・グリーン(スレート誌人生相談員)

©2019 The Slate Group

<2019年12月3日号掲載>

▼あわせて読む
【人生相談】「ペットショップで子犬を買ったの」と言わずに済む方法
【人生相談】「猫嫌いの義父母にキレそう」ウィンウィンな解決策は?

2019123120200107issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。

プロフィール

スレート誌人生相談員

育児や家庭生活から人間関係、セックスまで、誰にも言えないあらゆる悩みに米作家やライターが答えます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、新たな対イラン制裁発表 イスラエルへの攻撃受け

ワールド

イラン司令官、核の原則見直し示唆 イスラエル反撃を

ワールド

ロシア、5─8年でNATO攻撃の準備整う公算=ドイ

ビジネス

4月米フィラデルフィア連銀業況指数、15.5に大幅
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 4

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 5

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 6

    【画像】【動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲…

  • 7

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 8

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 9

    インド政府による超法規的な「テロリスト」殺害がパ…

  • 10

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story