訪日外国人旅行者数が昨年、過去最高の計4200万人以上を記録したが、今や彼らは日本各地で「空気の読めない厄介者」扱いだ。絶景スポットの眺めを遮ったり、祭りを中止するなど対策の動きが出ているが、それだけで外国人観光客の行動を変えられるのか。
日本は、暗黙の了解が成り立つ「ハイコンテクスト(高文脈)文化」の国だとよく言われる。ルールを心得て、周囲の状況を察することが常識とされるため、無言の圧力で行動の修正を促せる。
だが、この数十年間、コミュニケーションの在り方はグローバル化によって普遍的かつ直接的な形に変化している。最新研究によれば、アメリカ人は他人に対して頻繁に笑顔を見せ、より直截(ちょくせつ)的な口調で話すようになっている。多様性が高く、明示的表現が不可欠なローコンテクスト(低文脈)文化の集団では、敵意がないことをその場で明確に示す必要があるからだ。
沈黙と貼り紙だけでは秩序は守れない
日本でも、既に変化の兆しがある。コロナ禍以前、東京・銀座の道路で青信号になっても動かない車列の先頭の車(レンタカーのステッカーが貼られていた)が走り出すのを、後続車がただ待っている光景を目にしたことがある。ところが、今では日本人同士でも、クラクションを鳴らす場面は珍しくない。自覚の有無はともかく、黙って待つ姿勢は以前より薄れているようだ。
パリやバンコクの住民に聞けば分かるように、いわゆる「迷惑観光客」は昔から存在した。とはいえ近年、問題が悪化しているのは、旅の仕方が劇的に変化したためだ。
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【note限定公開記事】「空気を読め」は通じない──迷惑な外国人観光客を減らす方法
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