米、EUにメタン排出法の適用除外を要求=政府文書
米国は欧州連合(EU)に対し、2035年までメタン排出法を自国の石油・ガスに適用しないよう要求している。写真は米国とEUの旗。3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Kate Abnett
[ブリュッセル 15日 ロイター] - 米国は欧州連合(EU)に対し、2035年までメタン排出法を自国の石油・ガスに適用しないよう要求している。ロイターが米政府文書を確認した。
EUは今年から、地球温暖化ガスの排出を抑制するため、石油・ガス輸入業者に対し、輸入に伴うメタン排出の監視・報告を義務付けている。
この世界初の気候政策はライト米エネルギー長官の反対に直面。同長官はこの政策の実施は不可能だとし、欧州への米国産ガスの供給に支障をきたす恐れがあると警告している。欧州諸国はロシアからの石油・ガスを段階的に削減するため、米国産液化天然ガスの輸入を増やしている。
文書によると、米国はEU法の「完全廃止」がないなら、「米国の排出データ報告を35年10月まで延期する」よう要求。「『EUメタン規制』は米国の輸出業者とわれわれの貿易関係に過度な負担を強いる重大な非関税貿易障壁だ」と記されている。
EU欧州委員会のヨルゲンセン委員(エネルギー担当)は15日、記者団に対し、米国と協議中だが、メタン法を弱めるつもりはないと述べた。





