かじ取り誤るとデフレに戻る可能性、日銀と共通認識=片山財務相
12月12日、片山さつき財務相(写真)は参院予算委員会で、政策のかじ取りを誤ると再びデフレに逆戻りする可能性があるという状況について「日銀との間に大きな齟齬(そご)はなく、共通した認識をしている」との見方を示した。写真は片山財務相。都内で10月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Shiho Tanaka
[東京 12日 ロイター] - 片山さつき財務相は12日の参院予算委員会で、政策のかじ取りを誤ると再びデフレに逆戻りする可能性があるという状況について「日銀との間に大きな齟齬(そご)はなく、共通した認識をしている」との見方を示した。
加藤明良議員(自民)の質問に答えた。加藤議員は、日本経済はデフレから脱却していないという政府の見解の一方で、日銀は消費者物価の上昇を踏まえてインフレ状態と説明しているとし、二面性を持つ経済局面で「責任ある積極財政」をどう展開していくのかなどと質問した。
片山財務相は、足元の消費者物価は前年比3%程度の上昇を続けており、食料品価格など「物価高が景気を下押しするリスクがあるという状況」と説明。「かじ取りを誤ると、まだ再びデフレに戻ってしまう可能性がないとは言えないという状況については、政府と日銀の間に大きな齟齬はなく、共通した認識をしているものと理解している」と述べた。
その上で、賃金の上昇を伴った持続的・安定的な物価上昇や投資が拡大し生産性が上がるという成長型経済が「本来の目指す道だが、そこはまだ道半ば」であるとし、物価高対策などに取り組む姿勢を示した。





