トランプ政権、不法移民を再びエスワティニに送還 取引条件は不明

　１０月６日、トランプ米政権は、不法移民を第三国に追放する政策の一環で、アフリカ南部のエスワティニ（旧スワジランド）に再び強制送還したと発表した。写真はエスワティニのムババネでトランプ政権との取引に反対する人々。８月２２日撮影（２０２５年　ロイター/Zakhele Mabuza）

[ムババネ ６日 ロイター] - トランプ米政権は６日、不法移民を第三国に追放する政策の一環で、アフリカ南部のエスワティニ（旧スワジランド）に再び強制送還したと発表した。両国の当局者が明らかにした。

エスワティニ政府によると、７月に送還された５人に続いて２度目となる今回は１０人を受け入れた。ホワイトハウスの報道官は、強制送還したのは重大な犯罪者だと説明。両国とも送還者の国籍は明らかにしていない。

今回の送還を含め４人の代理人を務める移民専門弁護士は、送還者１０人の内訳はベトナム人３人、フィリピン人１人、カンボジア人１人で、残る５人は他国出身だと述べた。エスワティニ政府は全ての弁護士との接触を制限しているといい、４人と連絡ができていないという。

トランプ大統領は米国に不法滞在している数百万人の移民を強制送還することを目指しており、その取り締まりの一環として第三国への移送を強化しようとしている。

南アフリカと国境を接する小さな山岳国であるエスワティニは、トランプ政権との取引条件を明らかにしていない。