チェコ大統領、連立交渉の各党にウクライナ向け砲弾供給継続を要請

チェコのパベル大統領は6日、下院選挙結果を受けて連立交渉を進める各政党に対して、ウクライナ向けの砲弾供給プログラムを継続するよう要請した。3日撮影(2025年 ロイター/Eva Korinkova)
Jan Lopatka
[プラハ 6日 ロイター] - チェコのパベル大統領は6日、下院選挙結果を受けて連立交渉を進める各政党に対して、ウクライナ向けの砲弾供給プログラムを継続するよう要請した。
同プログラムはチェコ政府が武器取引業者と協力し、第三国から砲弾を調達してウクライナに届ける仕組み。
下院選挙ではプログラム廃止を公約に掲げたバビシュ前首相率いる最大野党のポピュリスト政党「ANO2011」が比較第1党に躍進し、極右政党などと連立交渉に乗り出す方針だ。
パベル氏は「この支援措置を縮小、あるいは打ち切れば、真っ先にチェコ自体にとって弊害をもたらすほか、ウクライナにも負の影響を与え、より多くの人が命を失う」と記者団に語った。
その上で「バビシュ氏と他の政党代表者はいずれも、何よりもまずチェコと同盟諸国、ウクライナなどパートナー国の利益を念頭に置くと期待している」と訴えた。
バビシュ氏は4日、取引業者への支払い額が過大だとの見方を示しつつ、可能ならばウクライナのゼレンスキー大統領とともに問題を解決すると発言。ただプログラム打ち切りを改めて明確には言及しなかった。