イスラエルが「グレタさん虐待」、拘束後に送還されたガザ支援船員証言

10月4日、パレスチナ自治区ガザに支援物資を届ける途中でイスラエル軍に拿捕された船団の乗組員ら137人を乗せたトルコの特別機がトルコ最大都市イスタンブールの空港に到着した。写真はイスタンブールの空港で取材を受ける乗組員ら(2025年 ロイター/Umit Bektas )
Ece Toksabay Alvise Armellini
[アンカラ/ローマ 4日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザに支援物資を届ける途中でイスラエル軍に拿捕された船団の乗組員ら137人を乗せたトルコの特別機が4日、トルコ最大都市イスタンブールの空港に到着した。
このうちの2人は、船団に加わっていたスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんがイスラエル軍から虐待を受けたと証言した。
マレーシア国籍のハズワニ・ヘルミさん(28)と米国籍のウィンドフィールド・ビーバーさん(43)は空港でロイターに、トゥンベリさんが突き飛ばされ、無理やりイスラエル国旗を身に付けさせられる姿を目撃したと明かす。
ヘルミさんは「災害のようだった。イスラエル軍はわれわれを動物のように扱った」と語り、拘束された人々は清潔な食事や水が与えられず、薬や所持品を没収されたと付け加えた。
ビーバーさんは、トゥンベリさんが「ひどい扱いを受けた」と述べ、イスラエル極右派のベングビール国家安全保障相が到着した際に、彼女が部屋に押し込まれた様子を描写した。
イスラエル側はこうした報道についてコメントしていないが、同外務省はこれに先立ち、拘束された人々が虐待されたというのは「完全なうそ」だと言い切った。
同外務省はX(旧ツイッター)への投稿で、被拘束者全ては「安全で健康状態は良好」と説明し、残っている人々の送還をできるだけ早く完了したいと述べた。