ニュース速報
ワールド

EUのロシア産エネルギー輸入停止、28年1月の期限変えず=欧州委員

2025年09月12日(金)08時57分

9月11日、欧州連合(EU)欧州委員会のヨルゲンセン委員(写真)はライト米エネルギー長官とブリュッセルで会談した後で、EUがロシアからの石油・天然ガス輸入をゼロにする目標期限として2028年1月を維持する姿勢を改めて示した。コペンハーゲンで5日撮影(2025年 ロイター/ Tom Little)

Kate Abnett Charlotte Van Campenhout Julia Payne

[ブリュッセル 11日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のヨルゲンセン委員(エネルギー・住宅担当)は11日、ライト米エネルギー長官とブリュッセルで会談した後で、EUがロシアからの石油・天然ガス輸入をゼロにする目標期限として2028年1月を維持する姿勢を改めて示した。

EUが現在正式な法制化に向けて加盟国、欧州議会と協議している計画では、来年から短期契約の禁止を開始し、ロシア産石油・ガス輸入を段階的に縮小して、28年1月には完全に停止する。

ただ米国はもっと早期にロシアからのエネルギー輸入を打ち切るようEUに迫っている。

こうした中でフォンデアライエン欧州委員長は10日、EUが新たな対ロシア制裁の一環としてロシア産化石燃料の輸入停止時期を早めることを検討中と述べたが、具体的な方法は明らかにしていない。

一方ヨルゲンセン氏は、ライト氏との会談で制裁問題は議論されなかったと説明。自身としては28年までのエネルギー輸入停止計画の法制化をできるだけ速やかに加盟国および欧州議会に承認してもらう取り組みに集中すると付け加えた。

ヨルゲンセン氏は「これは非常に野心的な計画だ。それと同時にロシアに圧力をかける別の手立てが可能であれば、当然喜んで実行する」と強調した。

また同計画は域内におけるエネルギー価格上昇や供給問題を発生させないように設計されていると語り、欧州が米国からより多くの液化天然ガス(LNG)を購入する必要性にも言及した。

EUは第19次の対ロシア制裁を策定中で、複数の外交官によると早ければ12日にも提案される可能性がある。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

保守活動家射殺、称賛する外国人には措置を取る=米国

ワールド

韓国外相、労働者への新規ビサ発給で米議員に支援要請

ビジネス

ステランティス、米政権と関税で「非常に生産的な」協

ワールド

英事業税引き上げ、最大400の大規模店舗が閉店の危
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 5
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 6
    毎朝10回スクワットで恋も人生も変わる――和田秀樹流…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    村上春樹が40年かけて仕上げた最新作『街とその不確…
  • 9
    謎のロシア短波ラジオが暗号放送、「終末装置」との…
  • 10
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 5
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 6
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 10
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中