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ケネディ米厚生長官の辞任要求、医師会が共同声明 「科学を無視」

2025年09月04日(木)10時44分

米国の20以上の医療団体や医師会は3日、ケネディ厚生長官(写真)が科学を無視し、医療の進歩を後戻りさせているとして、辞任を求める共同声明を発表した。7月15日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Ken Cedeno)

Kanishka Singh

[ワシントン 3日 ロイター] - 米国の20以上の医療団体や医師会は3日、ケネディ厚生長官が科学を無視し、医療の進歩を後戻りさせているとして、辞任を求める共同声明を発表した。

米国感染症学会や米国公衆衛生協会などは声明で「わが国に必要なのはオープンで誠実な対話を促進する指導者で、人命を救う何十年にもわたる科学を無視したり、誤った情報を広めたり、医学の進歩を逆行させたり、国民の安全を守るプログラムを破壊したりしない指導者だ」と訴えた。

その上で「健全な介入から目を背けた政策の結果、米国民が不必要に苦しみ、命を落とすことを深く懸念している」と危機感を示した。

米国では疾病対策センター(CDC)のモナレズ所長が先週、就任1カ月足らずで解任され、CDC元所長9人は今週、ケネディ長官の一連の決定が米国民の健康を危険にさらしていると警告した。

ケネディ氏は5月に妊婦と健康な子どもに対する新型コロナウイルスワクチンの接種推奨を中止したほか、6月には外部のワクチン専門家でつくるCDCの予防接種実施諮問委員会の全委員を解任し、反ワクチン活動家を含む新たな委員を起用するなど、ワクチン政策の全面的な変更を進めてきた。

ロイター
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